AMN(アマノ)やMLKT(ミコト)だけではなく、エジプトやシリア、イラクなど、昔のアジア地方の言葉はまだまだ日本語に痕跡を残している。
まずは、三貴神から見てみよう。
天照大御神が
アア・マアト・ラア・サア・アハッ・エム・ハム
の訛りであり、
偉大なるマアト神に従う、太陽の息子たる偉大なる陛下
の意味であることは別途記事にした。
では三貴神の二番目、月読(ツクヨミ)とは何だろうか。
これは
トットゥ・ヨムのことであり、時と長さを司り、黄泉(西にある死者の国あるいは海)を統治する神のことだ。
最後のスサノヲ。
これはスシャム・アハッ
のことだろう。
スシャム・アハッとは、庶民を指導する者の意味だろう。
一説に、メソポタミアの古代都市スサの王という説もあるが、これは単なる語呂合わせに思える。
太朝臣安万侶が古事記で苦労したと述べている 日下(くさか)、帯(たらし)も、古代アジアの言葉で類推できる。
日下(くさか)とは、
クシュまたはクスタ
の訛りだろう。
エジプト南部、今のスーダンあたりにはクシュと呼ばれる植民地があった。
彼らはエジプト人とは違って、アフリカ黒人であった。 ごく一時期エジプトを支配しファラオとなった者もあったが、ほとんどはエジプトの支配下にあり、金などを献上していた部族である。
つまり、日の御子の下で働く存在だった。
そのニュアンスは残っていたため、漢や呉の文字で日下と書いてクサカと読ませた。
日本語の国栖や葛も似た意味かも知れない。
帯(タラシ)は、タラースである。
支配統治する者の意だ。
古代大王には、帯(タラシ)の名前が多く見られる。 例えば
オオタラシヒコオシロワケ(景行天皇)やワカタラシヒコ(成務天皇)などである。
古代アジアの言葉の影響は、神や大王にとどまらない。
蛇、蛙、葦など古代重要だった動植物の名もまた、古代アジアの影響があるのだ。
★たぶん、つづく