【神話・伝説・疑似歴史】スサノオ神話など&隣国の疑似歴史 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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日本には、西洋にはよくある英雄伝説が少ない。

あるのは、古いほうから、スサノオ伝説、大国主伝説、ヤマトタケル伝説くらいだろう。


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スサノオ伝説は、勇者が美しい女性を助け国の支配者になるという話で、ギリシャ神話のアンドロメダ姫をペルセウスが救うという話から、ペルセウス・アンドロメダ型神話と呼んだりする。

このパターンは、日本神話に限らず東西に存在している。

たぶんその大元は、エジプトまたはメソポタミアだろう。


大蛇とは、今でもそうだが、東南アジアや日本のように川を意味する場合が多い。

これは言葉にも残っていて、東南アジアなどのナーガは蛇・龍・大河の象徴でもある。

日本語では、その特徴がより強く残っている。

ナーガとは、流れ(川)であり、長い、口縄(蛇)であり、注連縄の語源でもある。


このようなことから、スサノオ神話を治水と建国や稲作と蛇の害から救った者に例える学者もいる。

この話を発展させれば、ノアの箱舟の源となったチグリス・ユーフラテス洪水によるウルの消滅、ナイル川の洪水予測(天文学)へともつながる。

また、殷などの治水=治国思想へとも結びつく。


西洋における蛇(旧約では、イブをそそのかした犯人。古い言葉ではイブと蛇はほぼ同音)、南アジアにおけるコブラ、東南アジアにおける蛇、現在は中国と呼ばせている地方などでの龍、日本の注連縄・・・・・・。

これらは、元は同じものだった可能性が高い。





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大国主の話もまた、似た話が多い。

中米神話ポポル・ヴフには、後で出るヤマトタケル伝説にもダブル作品がある。


また男女は逆だが、シンデレラの原点ともいえる伝説でもある。

兄弟からは冷たい仕打ちを受けるが、最後はいじめられた末弟が王になるという話だ。


これはエジプトの宰相となった、ヨセフの物語を髣髴とさせる。

おそらく関係があるだろう。




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ヤマトタケルは、日本神話において唯一の英雄譚らしい話である。

ただし、その原典に近いと思われる古事記と、そののちにできた日本書紀では、編集者が同じでも性格は全く異なっている。

おそらく中央集権化による、当時の大王権力が増大してきたためだろう。


日本のヘラクレス的なこの神は、古事記では時に愚痴を言いい、叔母には甘え、強い敵とは正面からぶつからずだまし討ちにし、女好きで各地に妾がおり、奢り高ぶって地元神に殺されてしまう。

ある意味、実に人間的な神だ。

が、日本書紀では一転して、大王の部下たる忠実なロボットとなっている。


このあたりの、変な学者と称する方々に付入る隙を与えている。



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神話は荒唐無稽なものが多いが、その中には重要な事実を含んでいる場合がある。

ヤマトタケル伝説は、当時の海岸線を知る手がかりともなる。


こうしたものは、室町時代にスーツとスカートをはいていた物語のような、戦後に作った隣国の歴史ファンタジーとは意味が異なる。

ファンタジーでは、当時の王侯貴族さえ着られなかった衣服を、平民が着ていても問題視されない。


三国志には記述さえない国が生まれていたりする。



そうそう、三国志では東夷伝倭人条(通称;魏志倭人伝)の内容を紹介することはあっても、半島の記述を教えることはしない。

なぜなら、ほとんど記述がなく、国らしいものがないからだ。

また今の百済人の性格も、良いものとは扱っていない。

読み方によっては、3世紀には半島南部に日本の飛び地があったとも読める部分がある。


これらは、半島の国々が紀元前には生まれ、日本の先生だという戦後のねつ造歴史とは矛盾する。




だから載せないのだろう。



半島に対して、まずいことは教えない。


歴史においては、そうした傾向が強いと感じる。