【卒】米寿を過ぎて | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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親父は静かな人だった。
しかし、たぶん、大変強い人だった。
私には、とても真似できない道を歩んできた。


ここ1ヶ月のうちに2回ほど田舎にかえったが、私のことを認識できていたかどうか、あやしい。

とにかく、家の者さえ認識できていなかったようだ。
貧しい家だったが、最期は郡のトップになり、晴耕雨読の余生を送っていた。

ひどい息子でごめんなさい。
また、ありがとう。

少しずつだが、、少ない親父との記憶をたどってみよう。

天井でネズミの運動会が毎日開催される麦藁家。
時に、ヤスデが落ちてきた。
が、当時の田舎ではよくあることだった。

父との記憶は、かなり少ない。
だいたい、離れで本を読んだりしている人だったから。
大学に入るまでは世界を全くと言って良いほど知らなかったから、自分の貧しさは理解できなかった。
が、今考えると、すごいことをしていた。
私に学生時代を送らすために、退職金も前払いしてもらっていたらしい。

どんな日々だったかは、今なら予想できる。

退職後は、893世界でもがいている人たちとの交流も広げた。