ケニア山
このシリーズ4回目に掲載したキリマンジャロ同様、人類誕生地域付近にそびえる、ケニア1位、アフリカ全体でもキリマンジャロに次いで2位の山。
キリマンジャロが赤道より300kmくらい南にずれるのに対し、ケニア山は麓を赤道が通る。頂上は赤道から20kmも離れていない。
まさに、赤道直下の山だ。
しかしながら、頂上付近には氷河が見られ、登山者は灼熱地獄から氷の世界までを経験しなければならない。
また複数のピークがあり、本当に一番高いピークに到達できるは上級者のみのようだ。
この山は、マサイ族にはキリニャガ(神の家)としてあがめられ、その頂上には神が座っていると信じられている。
このあたりも、キリマンジャロに似ている。
私たちの祖先は、このケニヤ山やキリマンジャロ山を見ながら進化・移動をしてきたのだろう。
手塚治虫の作品には、このあたりを題材にしたものもあった。
手塚作品に非常に似たディズニー映画『ライオンキング』も、おそらくこのあたりが舞台だろう。
この山の西側には、大地溝帯という地球の割れ目のようなものが走っている。
これは大地が誕生している場所なのだが、同時にこの動きによって類人猿も進化して人類となったと考えられている。
この地域はいまだに、貴重な類人猿が多く棲む唯一の場所である。
ボノボというチンパンジーから分かれたとされている猿などは、田舎の子供時代を見るようである。
このケニア山は、2日前の12日。日曜日9時からのNHKスペシャル『ホットスポット』のオープニングで、一瞬似た映像が出てきた。気づいた人もいたかもしれない。あるいは、隣のウガンダの山だったかもしれないが。
この東アフリカには、現在地球上に住む哺乳類の、40%もの種類が住んでいるらしい。
植物に関しては、日本という島は世界の奇跡と言っていいほど多種の植物が繁茂する場所だ。
それほど多様な植物にあふれている。
一方、動物に関しては、この東アフリカは多種の哺乳類が生息する、奇跡の場所なのである。
★データ
ケニア山 (キリニャガ=神の家;マサイ族) 標高 5,199m (ケニア1位、アフリカ大陸2位)
ケニア 南緯0度09分03秒 ;赤道南方17km
頂上をマサイ族はンガイ(神の座主)と呼び、氷河がある
成層火山(富士山などと同じ種類の火山;現在は活動を停止している活火山)