簡単そうで難しい読みの地名です。人名ではありません。なお、地方によっては、別の読み方もあるかもしれません。
何個読めますか?
①根上町(ゴジラファンなら知っているかも)
②新見市
③新冠(競馬ファンには常識)
④南淡町
⑤滑川市
⑥勿来(反原発派なら常識かな。古文でも基礎知識)
⑦南木曽(これはできて欲しい。ここ1週間内に、何度か聞いている人が多いはず)
⑧長久手(歴史好きには常識)
⑨豊能
⑩安曇川(近江国以外の人にとっては、かなりの難問)
答え
①ネアガリチョウ =石川県にあった町。現在は能美市の一部。森喜朗元総理、松井秀喜の出身地。町名は『義経記』に出てくる松に由来。
②ニイミシ= 岡山県・中国山地を背にした市。日本最初のパスポート発給地。山里ながら古くから開かれた地方で、国の重文や国の天然記念物も多い。
③ニイカップ=北海道十勝にある町。種馬産地として日本屈指であり、著名な競馬関係者も出ている。最近は、レコード館でも知られているらしい。
④ナンダンチョウ=兵庫県淡路島にあった町。現在はあわじ市の一部。なんら変てつもない島の田舎町だが、古事記などによれば、本州や九州・四国より先、日本で最初に生まれた島の中心だろう。
⑤ナメリカワシ=富山県の、日本海に接するところに位置する市。ホタルイカで知られ、ホタルイカの群遊する海面が国の特別天然記念物に指定されるという、変わった特別天然記念物もある。
⑥ナコソ=福島県南東端にある、古代から知られる関付近。古代には菊田と呼ばれていたようだが、ヤマト政権の拡張から奈良初期には、勿来となったようである。名前から分かるように東人、とくにアイヌなどを差別した名前とも言える。和歌などにも頻出。
⑦ナギソ= 長野県南部・中山道の通る山間部。昭和あるいは江戸の風情を残す町並みが多く、古き時代にタイムスリップができる。先日、大規模土石流があった場所。
⑧ナガクテ=名古屋のベッドタウンとして知られる市。東洋経済データでは、住みやすさ全国屈指。羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)と、徳川家康(+織田信雄=織田信長次男)の戦場で有名。
⑨トヨノ=大阪北西地域。大都市大阪というイメージとはほど遠く、中国山地にかかる山里である。また、非常に寒くなるため『大阪の北海道』、『大阪のシベリア』などとも呼ばれている。キリシタン大名・高山右近の生誕地であり、江戸には隠れキリシタン村もあった。かつては丹波国であったこともある。
⑩アドガワ=丹波に発して琵琶湖に注ぐ1級河川。長野県の安曇(あづみ)と混同しやすい。岩手県遠野と並ぶ河童信仰のつよい地域。余談だが、滋賀付近にはしこぶち神という河童神を祀る社が著名なものだけで7つあり、『七しこぶち』と呼ばれている。
シコは大国主にも関係しそうな名前。