ギリシャ神話にみる、タブー破りの例の2回目。
★ミダス王はロバの耳
・ミダス王の崇拝するパンとアポロンが笛の吹き比べをする。
・審判はアポロンに軍配を上げたが、ミダス王は異を唱える。
・怒ったアポロンにより、音を聴く耳を持たないならと、ミダス王はロバの耳にされてしまう。
・ミダス王は普段は帽子でそれを隠していたが、散髪屋には隠しようがなく、他言無用を誓わせる。
・散髪屋は、秘密を守ることを我慢できずに、穴を掘って王様の耳がロバの耳であることを叫ぶ。
・やがて草が生え、そこから「王様の耳はロバの耳」という声が聞こえてくる。
・ミダス王が叫ぶ者を探させるが見つからない。
→『王様の耳はロバの耳』の原典だろう。
★★★
面倒になってきたので、タブー一覧を載せておしまい。
★過ぎたるは及ばざるが如し=神を越えてはいけない。
→絶世の美女メドゥーサは、あまりに美しく女神以上に皆の注目を浴びたため、女神の嫉妬から化け物にされた。
なお、メドゥーサを見た者は、その恐ろしい姿に全身が石となってしまう。
=旧約のソドムとゴモラの話にも似ている。
→エコーは可愛ゆらしく愛嬌のある美少女だったが、おしゃべりが多すぎた。 だから、他人の言葉を言い返すことしかできないエコー(こだま)にされてしまった。
→神の裁定に苦情を呈したミダス王は、ロバの耳にされた(上記の話)。
→太陽神ヘリオスの子パエトンは、太陽の車を動かし地上を灼熱地獄にしてしまったため、ゼウスにより成敗された。
=イカロスの翼に似る。
→機織りでは女神アテナに負けないと自慢していたアラクネは、あまりに素晴らしい腕を披露したため、女神の嫉妬から蜘蛛にされてしまった。
→非常にずる賢いシュシュポリスは、冥界の王ハデスさえ騙して生き返ったが、やがて永遠に続く冥界での仕事をさせられてしまう。