【閲覧注意R15指定】古代文学研究所童謡比較編集室報告書 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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私は見たくなる


我が国の文学を語る場合に、まず挙げるべきは古事記であろう。
ご存知のように、古事記は人類愛を高らかにうたいあげている。と同時に、若者たちの性教育の為に作られた教科書であるとも言える。
ただし、古代において漢字を読める人は限られていたため、神楽がその代用とされていた。

神楽kaguraとはmagurahの訛りであり、本来はmagurahiつまり、maguwai(交ぐ合い)のことである。後世になり目交とされたが、古代文学において目交とは、まさに交ぐ合いを意味した。





このような、五穀豊穣、子孫繁栄を願う心は、現代の歌にも引き継がれている。

今回は、そうした2、3の例を挙げ、元歌とされるものと比べてみよう。




★かごめ

かごめ かごめ
→古語;かのね かのね(彼の根 彼の根)

かごのなかのとりは
→古語;かれのながのととは(彼の長の魚は)

いついつでやる
→古語;いついつでやる(いついつ出やる)

ななつのばんに
→古語;まなつのばんに(真夏の晩に)

つるとかめとつべった
→古語;つるりとかめがつめいった(つるりと亀が詰め入った)

うしろのしょうめんだあれ
→古語;うしろにちょめちょめだあめ(後ろにチョメチョメ、ダーメ!)


実に優雅な夜の歌である。
場所を間違えるなという、細かい心遣いが感じられる、温かい歌であろう。





★ホタル

ほっ、ほっ、ほたるこい
→古語;ほっ、ほっ、ほったらこい(ほっ、ほっ、掘ったら来い)

あっちのみずはにがいぞ
→古語;あっちのみぞはちかいぞ (あっちの溝は血貝ぞ)

こっちのみぞはあまいぞ(こっちの溝は甘いぞ)


ほっ、ほっ、ほったらこい
→古語;ほっ、ほっ、ほったらこい(ほっ、ほっ、掘ったら来い)



この歌もまた、初心者に禁忌事項を明示した、素晴らしい教育歌である。







★ほたるの光

ほたるのひかりまどのゆき
→古語;ぼたるのひ かりまろのいき (ボ足るの日 雁麿の息)
※(補注)ボは、博多ではボを重ねて読む。

ふみよむつきひかさねつつ
→ふみみよむつきひかさねつつ(踏みみよ六月日重ねつつ)
※(補注;踏んでも大丈夫なほど、長い年月をかけて鍛練したという意味)


いつしかとしもすぎのとを
→いざしかと しもすじのとを(いざしかと下筋の門を)


あけてぞけさはわかれゆく
→あけてぞけさばわかれゆく(開けてぞ毛さば分かれ行く)



その日のために若者よ、鍛練を怠るな!という戒めだろう。




かように、現代の童謡などにおいても、古代から続く五穀豊穣、子孫繁栄の心は引き継がれ、美しい大和言葉となって脈々と生きているのである。






古代文学研究所童謡比較編集室編纂

主筆
注五位遊損・しまのじい太郎うそやね