
足を組むと聞いて真っ先に浮かぶのが、シャロン・ストーン。あの技を使わなくとも、東大医学部になら入れたかも知れない女優さんだ。
彼女は足を組むことにより、推定有罪を無罪にしてしまう超能力がある。
私は超能力は信じてはいないが、まだ人間が解明できていない能力と、彼女の足組念力能力は信じている。
ぜひ、直に体験してみたいものだ。
いや、待て。今だと遠慮しておくか。もうとっくに不惑は過ぎているだろうし。
さて、彼女の超能力に影響を与えたのが、人類の歴史における文化の発達(あるいは退化)だ。
それは、日本でも白木屋火事の際に証明されている。
ということで、今日は人間が自己防衛と虚栄のために発明した衣服の話だ。
人類が初めて衣服を纏ったのがいつからかは分からないが、前の氷河期には獣の皮を身につけていたことだろう。
この皮(kawa)という音の類義語は全世界に広く存在し、かぶるものに関与している(これは以前記事にしている)。
kaw,kap,covなどは、火のf音以上に地球規模で共通性が見られる。
時を経るに従い、人間は動物の皮のような時間と危険の伴うものではなく、身近な植物を利用して身につけるものを発明していく。
最初は、バナナのような大きい葉を切った、まだ衣服とは呼べないものだったかも知れない。

そのうちに人は、カイコやらミノムシやらの家(まゆ)を見て、植物繊維を利用することを考えついたのだろう。
繊維は長く強いものがよいから、試行錯誤して麻やら苧麻(カラムシ)を発見する。

カラムシ
通気性が良く非常に繊維が強いため、これで作った着物は100年使えるとも言われる。
また、寒さをしのぐために、より細かい繊維の集まったものを探して綿を発見。これは今でも衣服の多くに使われている。
(ただし、近年は石油由来の衣服が急増している)

ワタ
人類が発見した衣服材料の五指に入るものであると同時に、アフリカ原住民を奴隷としてアメリカ大陸へと強制移動させてこき使った一大理由が、この綿生産の労働力だ。
こうした植物繊維の中で、特筆すべきものがもうひとつある。
それが、これだ。

アマ(亜麻)である。
アマは単に繊維が強いだけではなく、非常に肌触りがよく通気性にも優れている。 だから、かつては高級下着はアマ製だった。 あるいは今もそうだろう。
アマはリネンと呼ばれるが、フランスではランという音になる。
このランを使って編んだ下着が、ランジェリーだ。
つまり、ランジェリーとは本来はアマ製の下着である。
しかしながら、現在のランジェリーが石油由来の繊維なのか、あるいはこのアマ製なのかは、私には分からない。
とにかく、そうしたものにはここ何億年も触れてもいなければ、見てもいないからだ。
ところで、あなたのランジェリーはアマ製ですか?
いや、答えてもらう必要はない。私にとって、オリオン座馬頭星雲より先にある世界のことだから。