
私は味派
スイーツと言う日本語は、おそらくケーキやらあんみつ、プリンなどのことを言うのだろう。
こうしたスイーツ材料の多くは、フルーツが入っている。
ということで、スイーツとフルーツの音も似ているので、フルーツの見た目と味の話にすり替えてしまおう。
私が最初の会社に入るとき、好きな食べ物は?に迷わずフルーツと書いた。
その3年後、フルーツいっぱいの南国に出張、さらに駐在になった時は、まさに天は我を救いたりの思いで、魔都から異動した。→訂正:実は長期滞在を決定されそうになり、こんなところで我が青春時代を終わってたまるかいという気持ちが強く、新入社員の分際で役員に食ってかかったに近い。
とにかく、フルーツは片端から食べた気がする。
そんな生活の中で、私が苦手とするフルーツがあった。
ジャック・フルーツと言う世界最大の果物だ。
日本語では確かパンノキとも言ったと思う。→訂正(パンノキの仲間だが本来のパンノキとは違う)
見た目は、私の大好物ドリアンに似てないこともない。 ただし、ドリアンよりはるかに大きく、最大のものは長さ1m弱、最大なものは重さも100kg近くなる。 →訂正(記憶違い:最大でも50kgくらいのようだ。なお、1mを超えるものもある)
あるところで4、50cmくらいのジャック・フルーツを出された。
最初は、でかいドリアンかと勘違いしてしまった。まだ当時は南国のフルーツはよく分からなかったからだ。
諸事情から美味しいですよとは言ったが、私はそれ以外にジャック・フルーツを口にはしていない。
ドリアンはレア・チーズとバナナ、カスタードクリームを混ぜた食感だが、ジャック・フルーツは古くなったゴムに似る。
どうも生より、フライにしたり焼いたりして食べることが多いようだ。
しかし、何も知らぬ日本人観光客に、ジャック・フルーツをドリアンと言って出しても、「あまり臭いはきつくないけど、どこが美味いのかしら?」となるだろう。
もうひとつ私が苦手とするフルーツに、ポーポーというものがある。
戦後一時ブームになったらしく、実家にも2本ほどあったのは覚えている。
ポーポーとはバンレイシ科の植物で、実の形からアケビガキなどとも呼ばれるようだ。
バンレイシ科植物には、バンレイシ(釈迦頭)、別名カスタードアップルがあり、これは冷やすとバニラアイスクリームそのもの、いやそれ以上の味わいがあり好きなフルーツである。
しかし、同じバンレイシ科でもポーポーは苦手なのだ。
形は別名通りアケビ、あるいはマンゴーに似ている。また、熟すと腐る直前の柿、あるいはマンゴーのような黄色い果肉となる。
が、味はかなり違う。
どろどろのパパイヤにマンゴーと苦味ある蜂蜜を混ぜ、甘さを数倍濃くしたような、私にとってはどうも馴染めない甘さあるフルーツだ。
今食べると、また違った捉え方ができるかも知れないが、甘いものに飢えていた子ども時代でさえ、自らは食べたいと思ったことはないような気がする。
それに比べたなら、ブンブクチャガマ(日本の山野に生えているブルーベリーの仲間)のがはるかにうまかった。
また、生の山栗の甘味のが桁違いにすんなりと喉を通った。
生栗と驚かれる方もいるでしょうから、少し補足します。
加工用、あるいは食用として農家で植えられている栗は、生ではかなり不味く、甘味もあまりありません。
が、山栗は粒は小ぶりですが、結構生でも美味しいのです。ただし、時期を間違うと苦くて、とても食べられたものではありませんが。
ああ、まとまらなくなってきたぞ。
えーい。強引にまとめじゃい。
とにかく、フルーツもスイーツも、見た目じゃ分からないのです。
へい。
違うものも、見た目じゃいかんどす。
狂言のブスという毒で有名なトリカブトなんざ、結構綺麗ですよ。
さらに、つい最近記事にしていますが、日本では植えてはいけないケシなど、ポピーよりはるかに美しいですし。
植物で、唯一劇物指定を受けているシキミ。
これだって、知らない人が見たら美しい花でしょうね。
私は子ども時代に生死を彷徨う経験をし、馬にするような注射を打たれたことがありますから、綺麗には見えませんが。
ということで、見た目判断は危険を伴う場合もあるでありんす。
政治家の皆様、お気をつけあそばせでやすなあ。
古くて新しい、美しい毒もありますれば。

オキナグサ

ムギセンノウ