
最近はテレビニュースと言う広報番組を見ていないから、はっきりしたことは言えない。
が、私がテレビニュースを見るのが苦痛になった3・11の後あたりから、ニュース番組とお笑い番組の分け目がなくなってきた気がする。
国会学芸会の内容をそのまま事実のように流してみたり、演技者をヒーロー、あるいはテレビタレント(日本でのみ通じるタレントという意味)扱いしたりしていた。
実に悲惨というか、腹立たしかったのは『収束宣言』である。
先月号の原子力専門雑誌を見てもらえば分かるように、原発推進サイドでさえ、初めの5年は黎明期。つまり暗中模索の期間。次の5年くらいから徐々に復興を開始。20年とか30年とかいうタームでの工程表を提示しているではないか。
ずいぶんと甘い計画に見えるが、少なくとも『収束』でも『復興完了』でもなく、ほとんど手付かずであることを暗に認めている。
が、ニュース番組とかいう名前をつけたお笑い番組の仲間に、そうしたものが流れているかどうかは疑問である。
ちなみにニュース番組に出てくる自称専門家の方には、少なくとも次のことを説明していただきたい。
①半減期
②放射性物質と放射線と放射能の違い
③おおまかな放射線の種類
④③の簡単な放射線の性質
⑤ベクレルとシーベルトの違い
⑥シーベルト推定値の出し方
⑦家庭用放射線測定器の能力と数値の意味
⑧我々の住む宇宙では、除染はできないこと
⑨公的期間が発表するベクレルは何を基準とし、どれほどの意味があるのか
⑩人的災害(すべて想定内のはず)の補償計画
また、無理を言ってしまった。
しかし、驚きます。
3・11後、あれだけデタラメを流したのに、カエルの面に小便のテレビニュースを事実と思っている方が、まだ少なからずいることに。
自称専門家の方はどうか知らないが、理系、特に物理関連の学者でテレビニュースの原発報道を信じている方は、皆無に近いのではなかろうか。
そんな気がする。