【妄想小説】娘よ | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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また、あの日がやって来た。


「もうイヤッ!こんな家……。出てくわ!」


娘が学校をサボッているのは、うすうす気付いてはいた。
が、学校のテストは毎回トップだから、見て見ぬふりをしていたのだ。 だから、私にも責任がある。 いや、私が原因を作ったことは分かっているつもりだ。






あの日から、一度も娘の顔を見ていない。

いや、正しくは3日後、変わり果てた姿を目にはしているが。





今私はこのブログで、娘として生きている。

先日は成人式を迎えたはずだ。

だから、『私』は、目一杯親に甘えておめかしをさせてもらった。
パパからは、前から欲しかったピアジェをプレゼントしてもらう。
『私』は、外国人がするように、思いっきりパパに抱きつきキスしてやった。
パパはかなりびっくりしてたみたいだけど、まんざらでもない顔をしていた。








こうして私は、娘と生きている。


そう、娘は今も生きている。





いや、クリスチャンの私だが、天国などないことは分かっている。

さらに、こうして『私』を生きさせているのが、実は『私』を生きさせるのではなく、私を生きさせていることも分かっているつもりだ。





『私』は、時々は親を怒らせるけど、幸せに『生きて』いる。





そうだ。『私』は生きている。


私の心の中に。











ある記事を目にして。