
あまりの暑さに田舎小説のネタが溶けてしまいましたので、オリンピックの解説の小咄でも書きまする。
オリンピックの解説は実に分かりやすい。
私は感心してしまったのである。
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どうでしょう、当前田さん。なでしこジャパンが勝つにはどうしたらよいですかね。
そうですね。
まずはあせらず、しっかりゴールすることでしょう。焦ってゴールを外してはいけません。
→そうか、そうか。勝つにはゴールすることが大切なんだ。ふむ、ふむ。
それとですね。安易なパスはいけません。カウンターがこわい。相手にゴールさせてはいけませんね。
→ほう。なるほど。相手のゴールはダメなんだな。
(中略)
やりました。なでしこジャパン、準決勝進出です。
当前田さん。今後のなでしこには、どんなことを期待しますか?
そうですね。
あと、1勝することですね。そうすれば決勝。目標の金メダルに近づきます。
→おーっ。すごいぞ。準決勝で勝つと決勝なんだ。うん、うん。実に分かりやすい。
しかし、油断は禁物です。負けたら、金メダルが消えます。
→さすが素晴らしい解説だ。準決勝で負けると金メダルを取れないのか。なんと先まで予測できるのだろう。
さあ、あと3日。
当前田さん。彼女たちに何か言いたいことがありますか。
そうですね。
勝利の感激に夜更かししますと睡眠不足になります。体力を回復するよう、しっかり休んで次回の頑張りに期待したいところです。
→うむ。寝ないと睡眠不足。そう、そう。道理だな。
最近の解説は、すごく分かりやすいなあ。
ところで、イギリスの人のどのくらいが、中国と日本は別の国だと分かっているだろうか。
かつてフランスに滞在していた時には、シンガポールも東京も中国にある(ここでいう中国とは、国の名前というより極東のどっかというニュアンス)と思っている人が多かった。
でも、これは笑えないよなあ。
日本よりはるかに大きい国である、アルジェリアとナイジェリアの位置でさえ、ゆとり教育で地理を教えてもらえなかった世代にはあやしいかも知れないし。
ましてや、リヒテンシュタインだのアンドラだのは難しいだろうなあ。
そう考えれば、彼らが北京も東京も香港、シンガポールも同じ地域にあると考えるのを責められません。
さらに、30分の電車の遅れを正確だと考えるよう慣れるには、日本のせかせか都会人はかなり時間がかかるかも。
もっと慣れにくいのが、嘘も方便ではなく、立派な戦術という考え。
これは未だに納得出来ません。でも若い頃と違って、カリカリはしなくなりました。
だってそれは、一部の方には息をすることですから。
ただ、私にはその能力がないか、非常に貧弱です。
まあ、そんな私もこのサイトのようなリラックスをする場所では、“小説”と題して、大嘘書いてますが。
だだし嘘をつくときには、“小説”と書いてしまうあたりが、実に小者でありますわい。
まあ、嘘をつくのが悪いという概念があれば、嘘をつくのは疲れるわけです。
ですから、今はやりの省エネとも言えるでしょうね。