大丈夫、ほら。
あいつが手を差し出した。
うーん、滑っちゃう。
ふん。また、黄色い声を出してる。
ホント、男ってバカよね。
みきっぺの学校での姿見せてやりたいわ。スカートたくし上げて、がに股んなって内側扇いでいるっていうのに。
今日はやたら内股で、ノロノロ歩いてさ。
だいだい、芋煮にミニスカートで来るってあり?!
見え見えよね。
おーい、イモ!
早く降りて来い!
ほーらね。あたしなんか芋の運び屋。この坂こわーいとか言ったら、どやされそう。
うわあ!イワナがいっぱい。
う、う、うん。
たくさんいるよなあ。
けっ!そんなことまでかばっちゃうの。
あれはイワナじゃなくって、あんただよ、みきっぺ。
そう、ヤマメ、山女さ。
ったく、相づち打った優也も優也だ。2人とも奥新川に投げ入れちゃうからね。
みきっぺはなーんもしないで、ぺちゃくちゃしてる。
なんであたしだけが、火の番しなくっちゃいけないのさ。
えーっ。何それ!
共食いはよせだって? !
芋煮会に来て、芋食べてどこが悪いっちゃ!
まったく!
ハシリドコロでも入れてやろうかしら。
ひとつ出たホイのよさホイのホイ。
面白山に日が沈んでゆく。
みきっぺがモジモジしている。
太ももが真っ赤だ。
ざまあみろ。
芋煮にそんな格好で来るのがアホ。
蚊さん、蚊さん。
どんどん吸っちまえ!

センダイハギ???