【小説】役員をこき使う? | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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どうだ、そっちは?今日は早く帰れそうかい?


はい。1日が40時間くらいあれば、おそらく定時に帰れます。


なんだい。そっちに来いってことか?


は、はいっ。いらっしゃていただければありがたいです。ぜひ、教えを請いたいことがござりますし。



教えを請いたい?
そんなこと言って、俺を書庫に押し詰めていじめるつもりだろう!


いえ、滅相もありません。私のごとき平社員のボケが、役員をいじめるつもりなんざ微塵もございません。
いや、ミジンコくらいはあるやも知れませんが。



ったく。分かったよ。行きゃあいいんだろ。行きゃあ。はい、はい。爺さんにこき使っていただきますよ。


ありがとうございます。
助かります。
そうしていただけますと、私は今日中に会社を出られそうです。
重ねてありがとうございます。



いいか。高いぞ。俺は。



分かっております。気持ちの上で、3億円くらいは感謝しております。



ちっ。気持ちだけかい?



はい。残念ながら見ての通り、慢性金欠病にかかっておりまして、名医でも治せない不治の病らしいですから。
唯一の治療薬は、役員様様様のお力しだいと聞いております。



ちっ。早速、いじめかよ。




★これは小説であり、会話内容は、89%程度しか事実ではありません。




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