繰り返しになりますが、ノストラダムスの予言詩とは、実は予言でも預言でもありません。
当時の社会を風刺したもの、つまりノストラダメッスの台所予言と同じものなのです。
また、非常に曖昧で比喩を駆使しているため、それはいつの時代にも当てはめることができます。
言い換えるなら、予言詩のこの部分は、この事実を予言したものだなどと騒ぐことは、実に馬鹿馬鹿しいことなのです。
★参考文献
ノストラダムス予言集
高田勇・伊藤進編訳
岩波書店 1999
1-55
バビロンから遠く離れた地球の反対側の方で、
おびただしい惨事が起こる。
地面も、海も、大気も、そして空も、あたりはすべてまがまがしい物に覆われる。
それは宗派を超えて万民に、飢餓、疫病が広がり、その王国は混乱に陥るだろう。
2-10
それから時を経ずして、すべてのものが屈服してしまう。
ああ、なんとひどい世の中になってしまったのかと、あちこちから声が聞こえてくる。
世の決まりも王の尊厳もなくなり、その国は大きく変わってしまった。
また、皆の上に立ち、民衆を率いる者を探すのも難しい。