ラマダンとイヌイット | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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今日は朝からゲホゲホグフグフ続きで、会社を休んだ。
いやあ、5、6年前からすっかりダメ爺さんである。
その前の10年間は、おそらく冠婚葬祭や子どものケガなどを除いて休んだことがなかった。

一時期は、1ヶ月土日休み無し、睡眠時間も3、4時間などということができたのにである。

数年前、初めて午後から体調不良で帰った時には、古い友人が私が危篤にでもなったくらい驚いていた。

今は、すぐ横になってしまう。昔のツケかなあ、などと思うこの頃だ。



さて、そんなわけで、ゲホゲホしながらも手持ちぶさたもあり、皆さんのブログをあちこち飛び回っている。




で、あるブロガーさんが書いていらっしゃったが、今日からラマダンなのだそうだ。

ラマダンというと、シンガポールで働いていた、インドネシアのお嬢さんを思い出す。


最初はへんな風習だと感じたが、ムスリムが多い中東乾燥気候地域には、実に合理的な掟だと思うようになった。

というのは、砂漠などで日中に食事をすると、余分な水を必要とする。
これはアルコールを禁ずることも同じだ。アルコール摂取は、その分解の為にさらなる水分を必要とする。
だから、アルコールだけを摂っていると、逆に脱水症状に陥るからだ。

蒸発も、代謝も少ない夜に食事をすることで、貴重な水を節約しているのだろう。

また、人間は動物の一種である。
動物には、飢餓時間が長ければ長いほど、緊急の栄養分を蓄える仕組みが働く。
最近よく話題になる皮下脂肪などが代表で、同じカロリーならば、食事回数が少なければ少ないほど、緊急栄養である脂肪を蓄え易くなる。つまり、肥満になりやすい。
これはある意味当然で、飢餓あるいは絶食時間が長いと、次の摂食がいつになるかわからんぞということで、体の防衛反応だろう。


このあたりを勘違いしてしまい、十分絶食して目一杯食べてしまう人がいる。
こんなことをしたなら、一層太るだけである。



ところで、ムスリムには、現在の日本の感覚からすると、いささか不道徳に思えてしまう決まりもある。 不倫に似た感情さえ抱く人がいるかも知れない。


そう、妻を5人くらいまでは合法的に持てるということだ。

しかし、これにもそれなりの理由があり、一方的な価値観で見てはいけない。


さらに、今はどうか知らないが、極地方に住むイヌイット、あるいは広大な平原を旅し家を持たないモンゴルの一部などでは、客人を夜ももてなすのが、妻なり娘の役目だった。

これにも、単に客人をもてなすという以外に、種族を残すというちゃんとした理由がある。


極地方や大平原では、どうしても近親の結婚が増え、本来は稀にしか起きない劣勢遺伝子の病などが増えてしまうからだ。
民族はそんな理論的なことは知らなくとも、経験上、度重なる近親結婚があまりよくないことを知っていたのだろう。
そうしたものが、やがて掟という形に変わっていく。

だから、こうした掟みたいものを考える時は、自分の価値観だけで考えてはならない。


が、多民族、多宗教に慣れていない日本人などは、ついつい考えが一方的になりがちだ。


先に出たムスリムにしても、1日に何回かは仕事を抜け出し、着替えてお祈りをする。

いわゆるガチガチ日本人には、これはサボリに見えてしまう。 彼らにとってはどれ程大切なことなのかに理解が及ばなかったりする。



国際化、グローバル化とか言っておきながら、金を与えることで友好が保たれるとか、自国を責め相手国を持ち上げれば仲良くなれるなどという勘違いをしている方々、先生も、こうした一方的な見方しかできない方がいるからではないか。
そんな気がしている。


ただし、初めから日本を、日本人を潰してやれと考えているなら、今の政策、政治はたぶん効率よく動いている。


残念ながら。