しま爺“けものの名前”辞典 タヌキ・キツネ・ネコ | しま爺の平成夜話+野草生活日記

しま爺の平成夜話+野草生活日記

世間を少しばかり斜めから見てしまうしま爺さんの短編小説や随筆集などなど
★写真をクリックすると、解像度アップした画像になります。

きつねうどん、たぬきうどん、どっちが好き?ブログネタ:きつねうどん、たぬきうどん、どっちが好き? 参加中

私はきつねうどん

『Kの秘密』で少し触れましたが、日本語のカ行音はけものにも関係しています。
だいたい“けもの”のケ自体、すでにカ行音を含んでいます。

この日本語のカ行音、特にケやキなどは、けものを表す限定詞の役割をしています。
限定詞などという、聞き慣れない言葉が出てきました。
が、実は、私たちは無意識のうちに、これに似たものを使っています。

一つ例を挙げましょう。
柿を表す場合には(植)カキ、牡蠣の場合は(貝)カキのように表現することがありますよね。
この(植)や(貝)にあたるものを限定詞と言います。
つまり、言葉の意味、内容を限定しているわけです。
私たちが知る最も古い言葉であるシュメール(メソポタミア。今のイラク南部)語にも、この限定詞があります。

話を戻しましょう。

けものの名前につくカ行音は、けもののことだよ、というだけで、そのけもの自体の直接の名前ではないのです。
つまり、タヌキとは“たぬ”というけもの。 キツネとは“つね”というけものであり、ネコとは、“ね”というけものなのです。

では一体、“たぬ”とはどんな意味でしょうか。

たぬは、“たの”の音変化でしょう。つまり、タヌキとは“たの”けものです。
この“たの”とは、“田の”という意味です。
田とは水がはっている湿地というよりは、家の周りの野原程度の意味でしょうね。

では、“つね”なるけものキツネとは?
“つね”は、“当たり前にいる”くらいの意味合いでしょうか。
今の日本で、野生のキツネを見ることは難しいのですが、多くの民話にキツネが出てくるように、たいへん人に近い存在でした。
今でも北海道などでは、近づいてもあまり逃げたりしない、キタキツネに出会えることもあります。


では、“ね”というけものは?
これはお分かりですよね。
“にゃ”と鳴くけもの。
にゃこ→にこ→ねこ
でしょう。


また、同じくクマ、オオカミというカ行音がつくけものがいます。
が、こちらは“けもの”のカ行音というよりは、 “神”からの変化で付けられた可能性が高いものです。


あっ。

===================

きつねうどん、たぬきうどん、どっちが好き?

・きつねうどん

・たぬきうどん


ひとつ大切なことを忘れていました。
札幌のすすきのという所に夜な夜な出没するというキタキツネは、今でも化けるのがたいへん上手い、と聞いたことがあります。

ぜひ、お会いしてみたいものですね。

また、北海道に限らず、多くの家庭にタヌキがいるのだ、と聞いたことがあります。
これは何のことか、さっぱり分かりません。