新説 【へのかっぱ】 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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自転車に乗れるかって?
そんなの“へのかっぱさ”などと言いますね。

ところで、このへのかっぱという言葉、変ですよね。
普通なら、かっぱのへ、のはず。

しかし、それでもおかしい。

なぜなら、へのかっぱとは朝飯前、たいへん簡単にできることを意味します。
はたして、かっぱにとり放屁することが簡単かどうか、あやしいものです。


ということで、屁の河童ななどと書かれたりしますが、これは頭に皿があってキュウリが好物の河童とは関係なさそうです。

一部の辞典などには、“木端(こっぱ)の火”がなまり、さらに逆転して屁の河童になったのだろうとあります。



が、私の考えは違います。
へのかっぱは、河童の屁でも木端の火でもなく、へのかっぱで正しいのです。


では、新説(奇説)を説明しましょう。


へのかっぱという言葉は、どうもあまり古い言葉ではないようです。
文献を調べたわけではありませんが、たぶん江戸時代あたりに、野次さん喜多さんあたりが考えたものでしょう。




では、一体どうして簡単にできることを、“へのかっぱ”というのでしょうか。

この“への”とは、“屁の”ではなく、平仮名で“への”が正しいのです。

人の顔を描く場合、“へのへのもへじ”で描いたりすることがあることを知っていますか?

へは眉毛、のは目、もが鼻、じは顔の輪郭と髪の毛になります。

これは幼稚園児でも描ける、デフォルメした顔でしょう。

“かっぱ”には、2つの考え方ができます。

一つは、顔のなまったものです。
あるいは、田舎の人をいなかっぺというように、人を意味する場合。


いずれにせよ、“へのかっぱ”とは、簡単に描くことができる顔、または人です。


これなら誰でもできるわい。
ということで、造作もないことを“へのかっぱ”と呼ぶようになったんですよ。




と、記事を書いているうちに、もう一つ浮かびました。


“へのかっぱ”とは、“ひなかっぺ”がなまった言葉かも知れません。

ひなとは、田舎を意味する少し古い言葉です。
今でも、ひなびた所などと言ったりしますよね。

“かっぺ”は先に述べたように人。

つまり“ひなかっぺ”は今の“田舎っぺ”、田舎者ということ。




そんな簡単なことにウダウダ言ったりしたら、田舎者だと分かっちまうよ。


そんな意味を込めて“へのかっぱ”。





はい。

あと、123年後の国語辞典には載っていまする。

うそだと思ったなら、ご自分の目で確認してください。



しま爺、嘘つかない(笑)。