ひょっとしたら、ネパール語に詳しい方が見て下さっているかも知れないぞ。
これは誤りを教えてもらうチャンスとばかりに、急遽ネパール語の話に移ります。
ネパール語はお隣のインド同様、ヨーロッパ語に近く、日本語と文法的にはずいぶん違うように感じます。
ただし、個々の単語には、かなり日本語と共通するものがあるように思えます。
これはおそらく、日本に仏教が輸入された時に、サンスクリット語などと一緒に持ち込まれたか、ネパールの一部の人たちが雲南などに移動し、さらにそこから一部日本に渡来した人たちがいたからかも知れません。
ネパール語と日本語を比べると、まず興味深い事実を見つけることができます。
それは、ネパール語の動詞語尾が nu だということです。
日本語に比較的近い朝鮮半島の言葉には、そこまでの統一性はありません。
確か満州語だかは、動詞語尾が mbi だった気がしますが、ネパール語の nu と古代日本語の hu (食ふ、言ふ)ほど似た音ではありません。
なお、形容詞などには、日本語の~shi(高し、清し)のような統一性はないように思えます。
では、具体的に見ていきましょう。
ただし、発音には全く自信なし。
間違いを指摘していただければ幸いです。
★アディ
その他、~など
→日本語方言あど(その他)に似る。
★アタウア
または
→偶然似た音だろう。古代日本語に、“または”という表現があったか不詳。
★ベス
良い、より良い
→“べし”に似る。
★チャ
~だ、~がある
→仙台方言“だっちゃ”のちゃと同義。
★チョト
短い
→“ちょっと”に近い。
★アドゥヒイ
嵐
→かなり無理すれば嵐になる。
★アカア
目、眼球
→アカンベは“赤目”の派生だろうが、ネパール語由来としてしまうこともできる。
★アスティ
おととい
→明日に似る。ただし、意味は反対。
★ブアジ
タカ、ハヤブサ
→音変化で“ワシ=鷲”になる。
★バィヤィ(バジャイ?)
祖母
→婆やになるが、女性関連語の h,f,b,p,m 音は世界共通だから、これはあまり関係がないだろう。
★ブクヒ
毒
→ブス、ブシ(トリカブトの毒など)に似る。
★クァマル
米
→かなり米に似ている。
★カァア
鳥
→これも世界共通のカラス類の音。
★クロ、キュルホ
暖炉
→くど(煮炊きする穴状の設備)に似ている。
★ダロ
籠
→無理すれば、ザルになる。
★ゴロ
丸い
→コロ(丸棒)やコロがすに関係か?
★ドブヌ
沈む
→沈むにも似ていなくはない。また、どぶ(溝)にも似てはいる。
★イクアル
嫉み深い
→怒るに似てはいるが、古代に怒るという表現があるかどうか不詳。
★カトゥヌ
切る
→刀に似ているが、“切る”世界共通のc,k音だろう。
★クァアリ
空の
→空(から)に近い。
★クヒヌ
腐る
→多少似た音。
★ミイソ
味のある
→味噌? いや、偶然だろう。
★ヒウドゥ
冬
→私の知る限りでは、一番“冬”に近い音。
★ヒヨ
きのう
→多少似ているか?
★カティック
口
→似ているかも。
★カサル
風邪
→似てないこともない。
★クハイロ
茶色の
→これも強引に変化させると茶色になる。
★カハット
傷痕
→かさぶたの“かさ”?
★キラン
光線
→擬態語キランキランか? ただし、これはアジア広範囲で見られる光の表現。
★ニドゥラ
眠り
疲れた。
明日は早いぞ。
このへんでおしまい。
さあ、寝んべ。