北関東の一部(栃木県南東部芳賀地方など)では、“ゆ”の発音が存在しませんでした。
現在はテレビの普及などで、この方言は絶滅してしまったと思われますが、芳賀郡生まれの祖母の言葉には、確かに“ゆ”という音はなかった気がします。
では、例えばユリはどんな発音になるのでしょう。
これはイリに近い発音になります。
つまり、ユはイの音になってしまうのです。
ですから、指はイビ、夢はイメ、雪はイキに近い音となります。
はっきりとは覚えていませんが、ユの代わりに使われるイは、“あいうえお”のイ音と多少違った気もします。 多少濁った感じです。
ですから、ユリはlilyに近い音でした。
おお、おばあちゃんはハイカラだった。明治生まれど田舎育ちなのに、英語を話せたのですなあ。
えっ?違いますか(笑)。
ところで、ユといえばここのところよく出てくる、ユダヤについても少し触れますか。
ユダヤという言葉は、多分、他民族、他宗教の方が彼らを呼ぶ蔑称だったかも知れませんね。
多分ですが、本当の(この“本当の”とは、アブラハムの末裔という意味。詳しい内容は自分で調べてくださいな。かつて、ある新聞記者だかがこれに触れて、罰が下ったかも?)彼らは、違った呼び方で自分たちを呼ぶのじゃないかなあ。
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ここからは言葉遊びです。
ユに近い音の、興味深いものをピックアップしてみました。
yuddah(ネパール語)戦争
→おっと、最初から危ない言葉遊びですわい。
yuk(マヤ語)(雄)ヤギ
→日本語に似てるなあ。
yumtsil(マヤ語)神
→これは奧が深い。
あっ、思い出しました。
日本語の母音発音構成と全く同じと言ってよい、南洋言語にも y音始まりがなかったような気がします。
そうそう、日本語と何故か似た雰囲気があるインカの言葉もy音が弱者化してなかったっけかなあ。