なんともいい響きの名前である。
インターネットなどでは、寒くなり着物を更に着合わせる“着更着”説が有力だが、広辞苑などでは、明確にこれを“誤り”と否定している。
個人的には、木々などが新たに生を取り戻す“生更に”または、“生更木”などに軍配をあげたいところだ。
だいたい、2月というと今でこそ寒い季節だが、昔はもう春がそこまで 来ている時期だ。いや、春の息吹きを十分に感じられる季節だろう。
さすれば、“着更着”はいささかおかしい。
なお、きさらぎ(如月)を用いた語句には、かなり仏教関連のものが多い。
音感も合わせ考えると、あるいは、サンスクリット語の影響があるのかも知れない。
ただ、竹取物語にも見える言葉なので、時代的には、少し無理があるかも知れない。
なお、これは全く根拠がなく、私の感覚だけの話だが、如月には、三日月のような細い月、転じて細長い草の葉のイメージがある。
如月は、若草山の“草焼き”、“草や木”、“草らぎ”にも通じる。
★らぎ
“安らぎ”のように動詞などに付いて、その状態を現す名詞を形成する。
“草らぎ”とは、草が萌え出る状態を意味するとしたい。
なお、“草らぎ”という言葉は、私の造語であり、この説は奇説であろう。
つまり、学界では相手にされない。