
ヒトの細胞は大多数の方なら、23対つまり46の染色体から構成されており、23対目の性染色体と呼ばれるものが 、XY なら男、XX なら女とされています。
ただし、ごく稀に、これに当てはまらない場合もあります。ただし、これは受験では99.99%出ませんから、説明は省きます。
ところで、染色体は普通、細胞の核と呼ばれる部分に隠れていて、分裂の際にその姿を現します。
この染色体という名前は、ある染色液に染まることから来ていることはご存知ですね。もし忘れたなら、調べておきましょう。
ところで、貧血に大変関係が深い赤血球には、核がありません。正確には、生まれたばかりの赤血球には核があるのですが、すぐに消えてしまいます。
ですから、よく写真で見る赤血球の形は、中央がくぼんだあんパンのように見えるわけです。
さて、この赤血球が鉄化合物のヘモグロビンを含み、これに酸素をのせて身体中に運ぶことは、中学の理科でも習いましたよね。
ですから、赤血球の不足や機能、形状の異常が、貧血体質に深く関わっていることはお分かりでしょう。
さて、問題です。
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貧血の原因の一つとされる鎌状赤血球は、普段の生活では、低血圧などの問題を起こす原因となりますが、個体の生命維持の為には、むしろ進化した防衛形であるという捉え方もできます。
なぜそのようなことが言えるのかを、鎌形赤血球の人が日本にはほとんどいないこと、アフリカやインド、東南アジアでは、その持ち主の比率が高いことを考慮し、これら地域に特有な、蚊が媒介する病気に注目して述べなさい。
(200字~800字)
しま爺医科がわ歯科大学推薦入試(2035)