邪魔者扱いするには、あまりにも小雨が降っている。 ガラス戸を開けたら、そうでなくとも少ない私の髪の毛を引っ張るものがある。 二階にまで枝を伸ばしたバラの枝の1本が、だらりと垂れさがってきてしまったのである。 戻すに戻せそうになく、可哀想だが枝打ちした。 ずいぶん控え目な花がついている。 そのまま棄てるに忍びなく、ブラックベリージャムを入れていた空き瓶(我が家には、異次元空間につながる秘密の穴があり、花瓶や壺が消えてしまうことがある)に生ける。 美的には今三だが、まあ、棄ててしまうよりはね。