貧しき者のこどもの日 終章 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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世間を少しばかり斜めから見てしまうしま爺さんの短編小説や随筆集などなど
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3キロメートルほど歩く。 
「変だなあ」という顔をし始めた息子に、ブログ世界ではよく使う目眩ましの術をかける。


ちょっと川辺に行ってみようか。 





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空はいまにも泣き出しそうだ。 


田舎の川の水は澄んでいる。
特に最近はきれいになった。 

体長50センチメートルを超える鯉が、うようよ泳いでいる。 


生まれて初めて、本物の自然の鯉を見た息子は、しばし疲れを忘れた。  



しばらく歩くと、今度は頭をかすめるばかりに飛ぶつばめたち。 


ガンに似た鳥を見た後は、学校で自慢してやろうと感動していた。 




こうして、次男との珍道中は無事に終えることができた。  





ところで、息子は何ら興味を示さなかったが、私には面白い光景に出会うことができた。 


道に置かれたタケノコの山。 


あたりは誰ひとりいない。 

また、お金を入れるべき空缶(田舎ではよくある風景で、野菜などを欲しい人はそれ相応の代金を、備え付けの空缶などに入れていく:その気になれば、いくらでもごまかせる“誠意”頼りの商い)もない。



だいたいにして、これは1本が100円なのか。 

まさか、一山100円? 

タケノコカレー40人分どころか、400人分くらい作れそうである。 






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