「変だなあ」という顔をし始めた息子に、ブログ世界ではよく使う目眩ましの術をかける。
ちょっと川辺に行ってみようか。

空はいまにも泣き出しそうだ。
田舎の川の水は澄んでいる。
特に最近はきれいになった。
体長50センチメートルを超える鯉が、うようよ泳いでいる。
生まれて初めて、本物の自然の鯉を見た息子は、しばし疲れを忘れた。
しばらく歩くと、今度は頭をかすめるばかりに飛ぶつばめたち。
ガンに似た鳥を見た後は、学校で自慢してやろうと感動していた。
こうして、次男との珍道中は無事に終えることができた。
ところで、息子は何ら興味を示さなかったが、私には面白い光景に出会うことができた。
道に置かれたタケノコの山。
あたりは誰ひとりいない。
また、お金を入れるべき空缶(田舎ではよくある風景で、野菜などを欲しい人はそれ相応の代金を、備え付けの空缶などに入れていく:その気になれば、いくらでもごまかせる“誠意”頼りの商い)もない。
だいたいにして、これは1本が100円なのか。
まさか、一山100円?
タケノコカレー40人分どころか、400人分くらい作れそうである。
