ダ・ヴィンチの不思議 その4 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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今日は私用で午後は、第3の仕事があり、今電車待ち。 

さあ、少しでも話を進めよう。 


では、『岩窟の聖母』の気になる所をみてみよう。 

まずは、ルーブルが所蔵しているものから、注目箇所を切り取ってみる。 



しま爺の平成夜話-200904222053000.jpg



この作品は、ダ・ヴィンチが中年時代に描いたもので、画材によるところや後年の修復にもよるだろうが、全体的に黄褐けているのと、黒を鮮明に打ち出していないため、やや締まりにかける。 


ただ、ここで問題にしたいのは、そうした絵の品質や発展途上にあったダ・ヴィンチの技術力ではない。 

まずは、全体の岩に注目して欲しい。 

ひどく幾何学的なのである。 

さらに不自然なのは、その岩にある穴、空間だ。 

岩場にぽっかり空いた空間から、明るい光が差し込んでいる。 


注目して欲しいのは、その空間の形なのだ。 



右上、三角形の岩が寄せ集まったところにある隙間はY(フを圧しつぶした形)だ。
その下にある大きな空間(前の記事でクローズアップしている)は、神聖なる文字H(刀に似た形)である。

W(1のような形)は見にくいが、マドンナのすぐ後ろにある半光沢のある岩壁。 

さらに左側にまたH(刀に似た形)が出てくる。 

つまり、この絵を右上から左下に見ていくとYHWHという、彼らの絶対無二の神の名前が浮き出てくるのである。 

ヘブライ語は、右から左へと読んでいくこととも考えあわせると、なかなか興味深い。 



では、ロンドン所蔵の晩年の『岩窟の聖母』を見てみよう。 



しま爺の平成夜話-200904222053001.jpg



色合いがより重厚に、表情がより神聖化されたりはしているが、岩の空間、岩肌の反射は頑固なまでに同じである。 

また、ヘブライ語Hには刀の ノ の部分は フの部分と少し離れるが、そのへんもよく似ている。 



さて、そろそろ電車がくる。 

では。