ダ・ヴィンチの不思議発見 その5 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

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先の記事を読んだ方で、もともと同じ絵なのだ(『ダ・ヴィンチ・コード』によれば、ルーブル所蔵の絵に聖人としての証が抜けたものだったため、教会の不評をかい、描き直しした)から、岩の形が同じでも当たり前だろう、という意見があるかも知れない。 


が、では、下の2枚を比べていただきたい。



上は『岩窟の聖母』ルーブル所蔵、下は同じくロンドン所蔵の天使の顔をクローズアップしたものだ。 




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どうですか。 

まったくと言っていいくらい違いますよね。 


主題に近い天使の表情でさえ、こんなに変えています。 


なのに、なぜ、どうでもよさそうな岩と空間の形は同じなのでしょうか。 


ダ・ヴィンチのメモは、反転文字で書かれており、普通の人は読めなかった、とも言われています。 

が、これはおかしな話です。 
反転文字なら私でも書けますし、普通の人に読めなかった、というのも変な話です。 

仮に反転文字を書けなくても、読むことはさほど難しくありません。 



下の絵は、ダ・ヴィンチが軍事顧問をしていた頃のものです。 





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残念ながら、私には読めません。 

ただ、ラテン語というより古典ギリシャ語っぽい文字だなあ、と感じたりしています。 


すべてに通じていた彼のことですから、古典ギリシャ語だろうが、ヘブライ語だろうが、それほど苦にはならなかったと思われます。 



また、ある説によれば、彼は怪しいキリスト教のトップであったというものもあります。 

これは考え過ぎだと私は思います。 

ただ、正統なカトリックに何らかの不満を抱いていたであろうことは、彼の写実主義からも分かります。 

彫刻に関しては、トップクラスと認めたとしても、絵画に関しては、彼の足下にも及ばないミケランジェロが、バチカンの絶賛を受けていたのも気分を害したことでしょう。 



ミケランジェロは構図自体はずば抜けていますが、描写力については、ダ・ヴィンチの弟子にもなれないでしょう。 


とにかく、女だろうが、老人だろうが、筋肉マンにしてしまいましたから。 




今回で、このシリーズは最後になります。



最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。 


ついでに、私が『岩窟の聖母』に触発されて描いた絵でお開きとします。 


題名は『天の岩屋戸』。 

稚拙な絵ですが、100円ショップの絵の具と、ポリボトルを水入れに使い、1本の毛筆だけで描いた絵としてはそこそこと、自画自賛しております。 



なお、写真は絵の一部ですが、これを拙著『ことのは呪縛と源』のカバーに使いました。 




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しま爺の色が出てしまったせいか、紀伊国屋の紹介では、このカバーは表示されていませんが。 
         トホホ