
恐怖映画は、男女ペアでの観劇が多いようです。
これには、キャーとか言いながら彼女が手を握ってきたり、顔を埋めてきたりするだろうという男の期待、怖さを理由に、彼に思いきり触っちゃおう、甘えちゃおうという女のもくろみが潜んでいることが多いようです。
実は、恐怖体験を一緒に味わった男女は恋愛関係になりやすい(恋愛の第2法則)傾向が顕著です。
『ナインハーフ』という映画をご存知でしょうか。
ミッキー・ロークとキム・ベイシンガーがセクシーカップルを演じていました。
日本上映版では多分相当カットされたり簡略化されたりしていると思われますが、二人が一気に獣化する場面があります。
ナインハーフは、肌の上に氷を乗せるシーンがよく知られていますが、獣となってお互いの生を確かめあうような、どしゃ降りの中での、これでもかこれでもかというような絡みシーンは、たいへん激情的です。
その発端は、暴漢からの脱出という、恐怖体験とそれを協力して撃退したことによるものでした。
何を言いたかったというと、スリラーをペアで観るということは、恐怖体験と脱出の共有化擬似体験だ、ということです。
つまり、スリラーを観ると、恋愛関係になりやすいんですね。
体験が擬似ですから、恋愛まで擬似になるかどうかは、わかりません。
なお、私はもうスリラーは結構。
新日本紀行みたいものがいいですね。
今風に言えば、『ナインハーフ』や『氷の微笑』のような肉食系動画から離れて、草食系静物動画が好みになってきているのです。