
最近は、緊急救護士の育成が盛んになり、一般人への医学啓蒙は成功しつつあるようだ。
その為か、とっさの病気や事故で誰かが倒れたり、意識を失った場合に、特に異性に限らず
脈をみる
ことがあるだろう。
が、異性の脈があるかどうかをみる時には、注意しなければならないことがあるので、簡単に説明しておこう。
一般に倒れた場合等は、脈がたいへん低いことが多い。
よく自分の脈や、お医者さんがするような手首で脈をみることは難しい。
よほど慣れていないと、低血圧の拍動はとらえにくいのである。
さて、一番素人でも、かなり低い血圧でも脈があるかどうかわかるのは、首筋にある動脈である。
しかし、脈をみようとあまり圧迫すると、せっかくやっとのことで脳へ送っている血液が遮断され、脳が低酸素状態となり、一層重篤な状況を生じかねないので、これはある程度経験者が行うべきだろう。
ところで、ヒトにはもう一ヶ所、素人でも簡単に、かつ、安全に脈があるかどうかがわかる場所がある。
それは鼠径部、つまり、太ももの付け根である。
しかし、ここで相手の脈があるかをみる場合、特に自分の好みのタイプの異性に
脈があるかどうかをみる
場合には、脳の低酸素状態を作り方だしてしまう以上に危険な場合がある。
おおかた、中学生あたりから老眼鏡が必要になる年齢までは、この方法による
異性に脈があるかどうか
の確認はやめておくことをおすすめしたい。
しま爺救急医療研究所