
この選択肢は、3つあるように見えるが、実は違う。
話はサハラ砂漠に飛ぶ。
ナイル中流から、西へ1000キロメートルくらい進めば、おそらくそこは、砂と岩だけの世界だ。
海はおろか、川というものを見たことがない、いや、川とは何を意味するものなのかさえ理解できない世界がひろがる。
そこには、水は地下の岩穴にしかない、と思って一生を終える人たちが住んでいるに相違ない。
彼らに、「カヌー遊びと水上スキー、ウィンドサーフィン何したい?」と聞いたところで、選びようがない。
ところで、私は栃木の田舎に生まれ育ったから、いまだに高低アクセントが今一つである。つまり、箸と橋、鼻と花、雨と飴の発音による区別が、極めてあやしい。
ということで、アナウンサーにはなれっこない。
もう、選択肢は2つだけだ。
さて、レポーターはどうか。
日本におけるうまいレポートとは、見たこと聞いたことを淡々と冷静に伝えることではない。
時に正義の見方として、最高裁判所の判決にさえ憤る一方で、お互いの情報交換と紳士協定により、他者の抜け駆けを抑制する駆け引きが重要だ。
詰所では、交歓会という名の麻雀に明け暮れ、お庭番という名の太鼓持ちになれる、忍耐力と狡猾さが必要かも知れない。
また、口に入れて吐き出すまでの数分間、カメラに向かって、満面の笑みで美味しそうに食べるふりをする演技力も必須である。
しかしながら、私にはそのような忍耐力も演技力もない。
だから、レポーターも候補から外さなければなるまい。
残るは、コメンテーターのみ。
わからないことをうんちく並べて、いかにもその通り、私はすべて知ってます的な発言。
うーん、私も知りもしないことを、生まれる前から分かっていたようにふるまうことはできそうだ。
(ブログの記事でよく使う)
じゃあ、コメンテーターがあってるのかな?
いやいや、とんでもない。
ディレクターあたりに手をぐるぐるまわされて「時間が押してるぞ。はしょれ、はしょれ」と無言のプレッシャーをかけられたり、話の途中でCMと書かれた看板たたかれ『では、CM』なんて、明るく笑うことなど、とてもできそうにない。
うーん、やはりこのネタに答えることは、私にとっては『砂漠の民が、水上スキーに誘われる』ことに等しいようだ。
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久しぶりに徹夜しましたなあ。
約40時間起きてます。
今日のところは平気だが、明日以降が怖そうだ。