
ほお、そうでした。
世の中には服というものがありましたな。しかし、最後に服らしいものを買ったのは、いつだったでしょうや。
人には、分相応といいますか、ビンの棒の神様と仲良し友達になって以来、服がどうの、靴がどうのということがなくなってしまいましたぞ。
実に悲しい限りでございますわい。
もともと、ビンの棒の神様とは縁があり、全くと言ってよいほど、ブランドとか流行には興味がありませんでした。
さらに、追い討ちをかけるように、坂道を転げ落ちてきましたし、そのためだけでなく根性がいささか曲がってしまたったため、ブランド物を買うことがなくなりました。
だいたい、世界の流行色が、大衆から自然発生するものではなく、ごくわずかの分限者の話し合いで決まってしまうのに、ブランドも流行もないだろう、なんていう、またまた酸っぱいブドウを眺めるキツネになってしまうわけです。
が、もし可能なら、かつ自分にふさわしい状況になったなら、アルマーニのスーツと、ダチョウの皮製の靴が欲しいですなあ。
まあ、ダチョウ靴1足で、今履いている靴10足はゆうに買えますから、いざ靴屋さんに行ったなら、急に方針が変わってしまいそうですが。
アルマーニのスーツにも、同じことが言えますわな。
そうそう、ビンの棒の神様のおかげで、私は18才以降、ほとんど体型が変わっておりません。
これだけは、例の神様とやらに感謝ですかね。
嬉しいような、悲しいような。