昨日、秋の七草がなぜ覚えにくいかを述べました。
と、私のブロガーフレンド(自称私のブロガー娘(笑))さんから『秋の七草は食べられるの?』という質問がきました。
そこで、秋の七草が食べられるかどうかも含め、秋の七草について少し詳しく見ていきましょう。
おそらく、多くの方は、春の七草は食べられるが、秋の七草は食べられない、と習ったはずです。
本当でしょうか。
まずは萩(はぎ)。
これはマメ科の低木です。つまりエンドウの親戚です。ですから、エンドウ豆ほどではありませんが、小さな鞘に実が詰まっています。
一所懸命マメをとりだし加工すれば、豆腐ができるかも知れません。 ただし、豆腐一丁分のマメを集めるのに、半日くらいかかるかも知れませんが。
また、若芽や花はおひたしでは厳しそうですが、多分天ぷらなら食べられるような気がします。
薄(すすき)
イネ科の植物。 つまり、イネやムギの仲間です、 これも半日かけて、20リットルゴミ袋で10袋くらい集め、1日かけて小さな籾を選り分けすりつぶせば、すすきそば一人前くらいのデンプン粉がとれるでしょう。
まだ芽が土の中にあるうちなら、多分タケノコと同じようにして食べられると思います(竹もイネ科です)。
葛(くず)
葛餅、葛湯という言葉があるように、葛の根には良質のデンプンが豊富です。しかし、葛というのは何十メートルにも伸びる、太く強い蔦が縦横無尽に絡みあっています。
このため、葛の根を取るのは相当大変そうですが。
なお、あるブロガーさんによれば、芽や花は天ぷらで食べられるとのこと。
葛もマメ科でエンドウくらいの花が咲きます。私もこれは美味しいと思います。
撫子(なでしこ)
カーネーションの祖先と言っていいでしょう。
特に科学的根拠はないのですが、あの葉っぱを持つものは食べない方が無難でしょう。
女郎花(おみなえし)
黄色に集まった花と、ギザギザの葉っぱは危険な香りがします。
一説では「女飯:おみなめし=粟飯」がなまったとあります。
粟のような花をした、という意味で、食べられるということではないでしょう。
藤袴(ふじばかま)
ちょっと見ると、女郎花を白くしたように見えますが、オミナエシとは全く別種、キク科の植物です。
キク科の花びらは、食べられるものもありますから、ひょっとしたら食べても大丈夫でしょう。 でも、まあ食べない方が賢明でしょうか。
桔梗(ききょう)
根を煎じれば、喘息の薬にもなります。
しかし、薬ということは、素人が用いると毒にもなりますから、これは止めておくべきです。
なお、秋を代表するもみじは、天ぷらにすると、歯ごたえ抜群です。 おそらく、旅館などで食べられた方も多いのではないでしょうか。