二人一役 | しま爺の平成夜話+野草生活日記

しま爺の平成夜話+野草生活日記

世間を少しばかり斜めから見てしまうしま爺さんの短編小説や随筆集などなど
★写真をクリックすると、解像度アップした画像になります。

5年間コロ助と一緒に過ごした後、ドラえもんとチェンジできるとしたらどうする? ブログネタ:5年間コロ助と一緒に過ごした後、ドラえもんとチェンジできるとしたらどうする? 参加中


この問いの意味が理解できるか否かで、およその年代が予想できる。

ドラえもんは、海外にまで輸出されている、アストロボーイ(アトムはアトミックボン原爆をイメージさせるため、海外ではアストロボーイと改名した、鉄腕アトムのこと)と並ぶ、日本を代表するコミックだ。


しかし、コロ助はそこまでメジャーではない。

1990年代にはやった『キテレツ大百科』の主人公で、江戸時代の先祖が残した文書を手がかりに、なんでも発明してしまうという役らしい。

この時代、私は大手進学塾の講師、必殺公募人、時事いろは歌の島ちゃんの顔を持ち、子どもが小さかったこともあり、このキャラクターをテレビで見た記憶はない。


しかし、どうも、かなりの人気番組だったようだが、広告代理店がらみで、突如制作中止となったとの噂がある。

真偽は定かではないが、部外者である私などが聞くと、消費税据え置きで社会福祉の充実を計る、という政策よりは、はるかに理解しやすい。

もし、江戸時代なら、中身も知らぬことを語るのは不届き千万、即刻打首か遠島、よくても江戸処払いを言い渡される。

が、幸い世は平成。インターネットという強い味方もある。


ここは、いかにも見ていたような話にしてしまおう。



世の中に、一人二役、つまり、一人の人間が、複数の名前を使い分けることは、よくあることだ。
ブロガーの中にも、複数のハンネを持っている方も少なくないだろう。
しかし、複数の人間が一人のようにふるまうことは、時代劇の影武者や推理小説などを除けば、まず聞いたことがない。


『キテレツ大百科』や『ドラえもん』、あるいは『笑うせいるすまん』を制作した、藤子不二雄は、その例外的存在だろう。
藤子F不二雄が体調を壊し、藤子不二雄Aが独立するまで、この二人は二身一体だった。

二人は、子どもたちばかりか、大人にも少なからぬ影響を与え、ポケモンという、超モンスターキャラが日本を、世界を支配するまでは、ぬいぐるみにしろ、おもちゃにしろ、常にトップの座にいたものだった。

日本経済の潤滑油の一部をになっていたわけだ。


なぜ、それほどに皆に愛されているのだろうか。

それは、庶民感覚と大きな関連がある。


テレビ時代劇『必殺シリーズ』は、世の中の矛盾をはらしてくれる仕掛人に、己が恨みを投影させ、その結末に心の中で拍手をおくっている。
早い話が、『水戸黄門』の別バージョンだ。


一方、『キテレツ大百科』のコロ助や、『ドラえもん』は、庶民のかなわぬ夢を、平々凡々の日常の中で浮き立たせた。

あり得ない、とわかりつつも夢を追う。
これは、人間の特徴だから、両者とも長く、多くに愛されているわけだ。

そうした点は、ジャンボ宝くじを買う心理に似ている。



コロ助がドラえもんに代わろうが、本質は同じものなのである。


昨日は、ドレス姿だったが、今日は和服に着替えた。

まあ、そんなところだろう。