アイス系ソフトクリームの特許でまたおいしそうなものがあったので見てみます。

 実際、4月からオハヨー乳業からリニューアル発売されているプレミアムアイスの特許です。

◆どんな特許か?
 発明の名称を『表面焼成食品およびその製造方法』とする特許(特許6732945号、特許権者:オハヨー乳業株式会社)が、上記に関連する特許です(他にも「表面焼成食品製造装置および表面焼成食品の製造方法」の特許もあり、こちらは製造装置の発明の特許になっています。)。


 請求項1,2を見てみます。

【請求項1】
  プリン、クレームブリュレ、カスタードプディング、アイスクリーム、ケーキ、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓、チーズ、ヨーグルト、パスタ、食肉からなる食品群から選択された1種又は2種以上の食品である第一の食品と、油脂を含有する第二の食品とを含み、第二の食品表面の一部又は全部が糖の加熱生成物で覆われており、
  前記第二の食品及び前記糖の加熱生成物は、層状であり、
  前記第二の食品の層は、前記第一の食品の表面を被覆するように載置されており、
  更に、前記糖の加熱生成物の層は、前記第二の食品の層の前記第一の食品とは逆側の表面の一部又は全部を被覆することを特徴とする表面焼成食品。
【請求項2】
  前記第一の食品表面の少なくとも一部が、前記第二の食品によって被覆されたことを特徴とする請求項1に記載の表面焼成食品。


 つまり、第一の食品(例えばアイス)の表面に第二の食品(油脂を含有するので、例えば、クリーム等)が載っており、更に第二の食品の表面は糖の加熱生成物(例えば、カラメル)で覆われている食品です。外から見れば、食品の表面がカラメル層なので、そこが「焼成」された部分に当たります。

 
(上記特許の特許公報の図1を引用)

 「2」が容器で、「11」が第一の食品、「13」が第二の食品、そして「15」がカラメル部です。

 アイスの表面にカラメルのパリパリした層があるので、その触感とアイスとを楽しめそうです。

◆雑感
 表面を焼く、焦がす等の料理方法・調理方法は他の料理でよく見ることがありますが、上記特許では、それを「熱」と相性が悪い「アイス」に組み合わせています。

 もちろん、それだけで特許になったわけではありませんが(その他に第一の食品、第二の食品の細かな限定や、両者の関わり合いの限定等もあります)、思いもよらないもの同士を組み合わせてみるという点は、アイデア発想でよく使う視点です。

 商品企画等でアイデアを出す、というようなときは今回のアイスの特許の発想を参考にしてみてもよいかもしれません。


by KOIP

 

 

 

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