仕事で疲れたときのために甘いものは必需品?です。
近所のスーパーで大福や草餅をよく買いますが、そういった和菓子系にも様々な特許があります。
その中で、食したことはないのですが、ちょっと食べてみたいと思ったお菓子の特許がありました。
◆どんな特許か?
発明の名称を『パイ包み餅の製造方法、及びパイ包み餅』とする特許(特許第3974119号、特許権者:株式会社柳月ホールディングス)が取り上げる特許です。特許権者は北海道で有名な製菓メーカーです。
請求項1~3を引用します。
『【請求項1】
レシチン及びトレハロースを添加した餅生地を用いて所定形状に成形し、成形した餅をパイ生地で被覆するよう包み、急速冷凍した後、オーブンで焼き上げるようにしたことを特徴とするパイ包み餅の製造方法。
【請求項2】
パイに包まれる餅が大福餅であって、餅生地の中に小豆餡が入っていることを特徴とする請求項1に記載のパイ包み餅の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の製造方法によって作製されるものであることを特徴とするパイ包み餅。』
つまり、餅をパイ生地で包み、冷凍後に焼いてできるお菓子、ということです。
『餅生地にレシチン及びトレハロースを添加したので、加熱しても膨張が極力抑えられ、しかも急速冷凍した状態で焼き上げるため、焼き上げ加熱時における餅の膨張が抑えられ、餅や餡がパイ皮より外側に飛び出すことがない』(上記特許の特許公報の段落[0005])ということのようです。
そして『本発明のようにパイ皮と餅が密着している複合菓子では、パイ皮が中の餅の表層に保持され、こぼれ落ちることなく、子供でも散らかさずに食べることができる』そうです(同公報段落[0006])。
これは子供だけではなく、大人にもありがたいのではと思います。実際、パイを食べる際、結構、パイ生地はポロポロと落ちます。パイが餅にくっついていれば、パイ生地が落ちにくいので食べやすいでしょうね。
◆雑感
柳月さんのホームページを見てみてみましたが、今回取り上げた特許を使っている商品がどれか分かりませんでした(あるのかな??)。
でも、おいしそうですよね。
ちなみに、柳月さんでは「三方六」というバウムクーヘンが有名で、こちらにも特許(製法特許。特許3010552)があります。
特徴的なお菓子は、その特徴を出すための「開発」や「工夫」がやはりあるので、そこには特許になり得る発明が隠されていることがあります。そういった視点でお菓子を眺めてみても面白いかもしれません。
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