『Re・lation、特許工法の「ハウス」を推進』という記事がありました。
記事には『特許工法を取得した木造ハウス「空とぶガーデンハウス」』と記載されています。記事の写真を見ると、とても独特な木造ハウスになっています。まるで妖精の国に出てくる家のようでかわいらしいですね。
どんな特許なのでしょう?
◆まずは特許を見つける
株式会社Re・lationで検索しても見つからなかったので、「空飛ぶガーデンハウス」で検索したところ、株式会社ぬくもり工房が『「空とぶガーデンハウス」販売代理店の募集を開始しました。』という記事が見つかりました。
また、株式会社Re・lationのHPを見たところ、ぬくもり工房は同社の関連会社のようです。
そこで、「株式会社ぬくもり工房」で検索したところ1件の特許がヒットしました。
◆どんな特許か?
発明の名称を『構造物及び構造物の施工方法』とする特許(特許6195464号、特許権者:株式会社ぬくもり工房)がその特許です。
上記特許の特許公報から図6及び図7を引用します。

(上記特許の特許公報の図6,7を引用)
確かに、上記記事に掲載されているようなタイプの「ハウス」のようです。
請求項1を引用してみます。
『壁体の内面と外面とが、曲率半径の変化する芯材により形成された三次元複合曲面とされ、
前記壁体の上部を覆う屋根体の内面と外面とが、該芯材を支持する他の芯材の自重による撓み変形により形成された三次元複合曲面とされ、かつ、前記壁体と連続する構造物。』
短めの請求項です。壁体や屋根体の芯材の「撓み変形」をうまく利用し、構造物の形状を作っています。
◆雑感
特徴的な形状なので「意匠」も思い浮かびますが、「三次元複合曲面」のように様々な形状を形作ることができる場合、あるデザインの意匠の類似の範囲に入らないデザインも多数、生まれてくることあがります。
そういった場合、何件もの意匠出願をしなければならないかというと、必ずしもそうではありません。今回のように技術的な側面を抽出すれば、1件の特許出願である程度カバーできることがあります。
初めはデザインのことばかり考えていたとしても、ちょっと見方を変えると特許的な側面が出てきたりするのは(あるいはその逆もあり)、知財の面白いところです。
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