新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。そんな中、『行政手続きの簡素化や自治体の情報収集を支援する』サービスを提供するスタートアップや(→記事はこちら)、『マウスや画面を触らずにパソコンを操作できるシステム』を開発したスタートアップなど、この危機をチャンスに変えて活動している企業も出てきています(→記事はこちら)。
一方、世界を見れば、物流に支障が出ており(→記事はこちら)、たとえコロナが去ったとしても、これまで前提としてきたグローバル経済は変化せざるを得ないと考えられます。
特に、グローバルサプライチェーンの見直しや(例えば、国内回帰とか、サプライチェーンに冗長性を持たせる等)、必要な時に必要なものを必要な量だけ供給するというジャストインタイム生産システムの見直し(例えば、在庫をある程度持つ等)等、これまでのグローバル化一辺倒だった状況が大きく変わるのではと考えられます。
◆例えば、身近な例
上記ではグローバルな物流の話をしましたが、国内でも問題になり得ます。例えば、新型コロナウイルス流行前からの問題ですが、日本国内ではトラックドライバーが慢性的に不足しています。
こういった状況下で、例えば、これまで通販やネットスーパー等を利用していなかった人が利用するようになると、注文をさばききれなくなるからです(→例えば、こちらの記事)。
一方で、不要とも言われた貨物列車の需要が増えているとのこと(→記事はこちら)。
つまり、「生産と消費との間」で何らかの工夫をこれまで以上にする必要性が出てくると思います。
例えば、『店産店消の超新鮮なレタスが買える!西友上福岡店にテナント型の植物工場が出現』という記事がありました。店内に植物工場を設置し、水耕栽培したグリーンリーフを販売するとのことです。
地産地消ならぬ『店産店消』ですが、これをもっと突き詰めて考えると、自分の「近場(若しくは自宅)で生産」し、「近場(若しくは自宅)で消費」する、ということになるでしょう。
いわば、「近産近消」(あるいは、「近産自消」)という取り組みが今後増えてくるかもしれません。
製造業で言えば、これまで人件費等が安価な海外にどんどん製造を移してきましたが、ある程度は国内に戻ってくるかもしれません。但し、その際に、製造を担う人材が残っているのか?製造に必要な知財(特許権等だけでなく、製造ノウハウ等の権利ではない知財含む)を日本国内できちんと蓄積・承継してきたか?という点で不安は残りますが。
◆知財マネジメントの重要性は変わらない
そもそも、社会の在り方が変わろうが変わるまいが、自分たちが考える価値、つまり、世の中に提供したい価値をどのようなモノ・コトで実現するのか?を考えることの重要性は変わりません。
その上で、実際に設備投資等を実行し、事業を回していくことになりますが、その過程において創出される、若しくは見いだされる知財を明確化し、適切に管理する重要性も社会の在り方が変わっても変わりません。
例えば、サプライチェーンが変われば、それに応じて新たな課題、思いもよらなかった課題が発生します。
その課題を解決するための手段を一生懸命に考えて構築し、その中から新たな発明等が生まれてくることがありますが、その発明等を蓄積して管理し、使い回しできるようにしておく知財マネジメントをきっちりやっておく必要があります。
「いつでも使えるようにする準備」をしておくことが重要です。係る準備をしておかないと、いざ社会に大きな変革が起こった際に一から準備する暇はなく、変革の荒波に飲まれて自分たちが消滅してしまうかもしれません
。
いざという時に備えるためにも普段から知財マネジメントはしっかり回しておく必要があります。
by KOIP
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