とうとう、BLMの事務所の上空に飛行機が飛びはじめた。午後3時から数時間。以下の記事には、「羽田新ルート、実機試験開始 機体の威圧感すごい」とありますが、ほんと、最初見たとき怖かったです。『騒音』という言葉に恥じない!?音だ。

低音なので、音楽を流しても響いてくる。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020020302000123.html

 

 現在は日本人を載せて運航しているようだが、今後は海外の人たちを運んでくるのだろう。日本の観光産業にとって、空の便はもっと必要かもしれないが、空の下に住む個々人の“静かに暮らす権利”というものは無い。

 

 音に対して、もう1点。スタバとか、カフェでゆっくりコーヒーを飲んでいると、隣でぱしゃぱしゃ、パソコンの音。そんなに真剣にキーボードたたくなら、仕事場でやってくれと・・・

・・・というか、なぜ、パソコンのキーはあんな音がするのか? 消音技術は発達していないのか?と思って、J-Plat-Patで「パソコン」「キーボード」「消音」辺りで検索してみたが、そういう発明を探せなかった。唯一以下を発見。

 

 残念ながら、審査請求をしていないので、審査をされず、特許にもなっていない。発明者さん、あなたは素晴らしい! 審査請求をしなかったということは、事業化されなかったということで、その前提として、ニーズがなかったと判断さてたのだろう。

 

特開平6-83506 発明の名称:キーボードの消音構造
出願人:船井電機株式会社

【特許請求の範囲】
『【請求項1】  キートップの押圧によりクッション部材を介して上メンブレンシートを撓ませてキーマトリックスパターンを接触させるキーボード構造であって、前記クッション部材は、その上面中央部に設けられキートップの支柱部を嵌合する内筒部と、その外周部に設けられると共にフレームに穿設された孔部から上方へ突出させて形成されキートップの下端面が当接してキートップの下動ストロークを規制する突起部とを具備して形成されていることを特徴とするキーボードの消音構造。』

(図は、上記発明の明細書から引用)

 

 

 

 

 うーんえー?うーんパソコンのキーの消音ニーズって、本当にないのだろうか?

 

 仕事からひととき解放されて、カフェでゆっくりしたいところで、パソコンの、あのパシャパシャなる音は、嫌じゃないのか?

 

 ・・・と「ニーズ」という点で、母のことを思い出した。

 

 最近、母はスマホに変えたが、「ガラケーの方が良かった」と何度もボヤいている。 私はまだまだガラケー、iPadと併用だが、快適なガラケー生活。ストラップを付けられるのが、ガラケーの強み。

 

 

 スマホカテゴリーによって、あっという間にガラケーカテゴリーが駆逐されてしまったが、本当にスマホニーズはそんなにあったのだろうか? 

 iPhoneの登場についてイノベーションを語る人は多いだろう。知財業界でイノベーションの重要性を語る人は多く、アップルの業績は当然にその一つとして挙がる。

 

 しかし、

 

 “そのイノベーションは本当にイノベーションなんだろうか?” と問わなければならない時代がやがてやってくるように思う。

 

 P.F.ドラッカーは、「マネジメント・上」上田惇生訳(ダイヤモンド社)で、『イノベーション』について、「新しい満足を生み出すこと」(79頁)、「社会のニーズをもって、利益をあげる事業機会としてとらえなければならない」ということ(83頁)等の定義又は説明を行なっているが、

 

 「社会のニーズ」、「新しい満足」といった観点から、私は、

 ヴィクター・パパネックの「生きのびるためのデザイン」阿部公正訳(晶文社)の「デザイン」の定義が好きであり、しっくりくる。

 

 「デザインとは、意味ある秩序状態を作り出すために意識的に努力することである。」と。

 

 私見だが、イノベーションが起こる時、社会の大きな秩序を変えることになり、古いものが淘汰されるイメージがある。しかし、デザインは、そのような大きな流れにおいても、意味ある秩序状態は何かを常に見失わず、必死で考え、意識的に正しいと思う方向へ舵を取る、自分を見失わず、という、、、勝手にそのようなイメージを上記定義には感じてしまう。

 

 ちなみに、産業財産権(特許権、意匠権、商標権、実用新案権)はいずれも「産業の発達に寄与することを目的とする。」という〆の言葉で法目的が書かれている。

 もっとも、商標法だけでが「あわせて需要者の利益を保護することを目的とする。」と規定されていることが、けっこう、好きだ。

 

 私見では、意匠法も「あわせて生活者の利益を保護することを目的とする。」なんて規定を入れてもいいように思う。知財実務にたずさわる人間として言うことではないかもしれないが、携わる者だからこそ、法目的を真剣に考えてもいいかもしれない。

 

By BLM

 

 

 

 

 

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