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夢見つつ深く植えよ(小さきものたちへのブログ)

私はこの自然界に存在する小さな物が好きです。

私の小さな庭に咲く花々や、そこにやってくる日頃見過ごしてしまうような虫たちにもスポットを当てながら、私も小さき者の仲間として、この自然界で共存していければと願っています。


      

    京都、烏丸通の銀杏並木(東本願寺前)



あら、こんな所に公孫樹並木が?

何度も通ったはずなのに・・・

公孫樹の街路樹が日に映えて

金色に輝いて見えたのは、

一瞬ことでした。


はらはらと風に吹かれて

舞い落ちる黄色の葉が、

きれいな間隔地面を覆う。

まるで

ふかふかの黄色い絨毯。

自ら散っていく

自然の形の美しさに

息をのみます。


一瞬の輝きを見せた

公孫樹の葉に、

折からの夕しぐれ。

細かい雨が

音もなく降りそそぐ。

辺りの騒音が嘘のように、

寂々と降りそそいでいた。



金色の 小さき鳥の 形して 銀杏散るなり 夕日の岡に

                          (与謝野晶子)



与謝野晶子が詠んだ有名なこの歌は、夕日に照らされた銀杏の

黄葉が鮮やかに目に浮ぶ歌ですが、先日京都を訪れた時、散歩

の道々、なにげなく見上げた烏丸通りの銀杏並木は、それと

対照的な世界でした。

もう足元まで来ている薄墨色の京の冬を思わせるような、すこし

沈んだ黄葉に心動かされました。






     薔薇 ハーモニー
   



  ハーモニーと

  名づけられた

  この薔薇は

  どこにでもある

  ありふれた薔薇。


  内からあふれでる

  たえなる調べ

  一見平凡な中に

  見事な音色が潜んでいる。









今日の一曲は

芳醇な香りを漂わせるバロック・アンサンブルから

カッチーニ作曲「私の美しいアマリッリ」です。


テアトロ・リリコ
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      お茶の花

先日、とある場所で、低い茶の木に目がいき、近づいてよく見る

と、白い花がちらほらと咲いていました。

たけなわを過ぎた名残の花なのでしょうか、ほんとうに、ちらほら

でした。お茶の花はうつむきながら咲くので、覗き込むようにしな

いと、気づかないで通り過ぎるところでした。

花びらに比べ、豊かな蕊に驚きながらも、その佇まいは清楚

そのもの。静かに咲く花だと知りました。


『貴いかな茶や。上は諸天の境界に通じ、下は人倫の美を資く。

諸薬は各々一種の病の為の薬なり。茶はよく万病の薬たリ』

                      栄西 『喫茶養生記』


栄西は「茶は万病の仙薬」と謳っていますが、現代の健康ブー

とはすこし異なり、栄西の喫茶のすすめは、仏教思想がその

根底にあり、お茶を通して心身共に爽やかな、調和した人間を

形成することが一番大切だとの考えから、お茶の普及に力を注

ということです。

静かに咲く白い茶の花が、栄西の養生観をよく物語っているよう

感じました。



栄西 喫茶養生記 (講談社学術文庫)
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立冬の声を聞いて、さぞかし寒くなるのかと思いきや、さにあら

ず、外に出て、思わず空に向って「小春ちゃ~ん」とか何とか、

わけのわからないことを叫んでしまいました。

もう冬支度をしなければと、急いでコタツなど出したのに、どう

したことか、秋から冬へではなく、もう春?って感じで、、、、

きょうは小春日和の気持ち良い一日でした。


こんな気持ちのいい日に家にいるのはもったいないので、お昼過

ぎ、いつもの散歩道に、、、。

久しぶりに土手に上り遠くの空を見渡すと、秋の空に春霞?

空の真中は真っ青、だんだんと薄い空色、山の端当たりは、ぼん

やりと霞がたなびいて、とうてい大気冴えわたる初冬の空とは思

えませんでした。


斜めからの陽ざしは案外きついですね。途中から頭がボーとして

きたので、急いで農家の軒先に非難してひとやすみ、昨年の今頃

は、ひだまりが恋しくて、陽の当る方へ陽の当る方へと足が向い

ていたはず・・・。



       



もっとビックリしたのは、ススキや秋草がなびき、すでに枯野と

思われる風景の中に、春咲く花、仏の座(多分)のピンクの花が

秋の陽ざしを浴びながら咲いていたのです。

またまたうれしいことに、ホトケノザの中で一匹のテントウムシ

が遊んでいるを見つけて大喜び!うれしさのあまり、、、


   ♪・・・は~るがきたきた、ドレミファソ・・・・♪



     



そういえば11月は季節の変わり目、秋と冬、最近では春までが
顔を覗かせて、めまぐるしく変わっていきます。
秋の空は変わりやすいと言われていますが、本当ですね。

天気予報によると、明日からはまた晩秋から初冬の空模様のよ

うですが、明日になってみないとわからない・・・

晩秋の畦道に咲いていた春の草、仏の座を眺めながら、白拍

祇王と仏御前の清盛をめぐる悲恋に心を馳せていました。


  萌え出るも枯るるも同じ野辺の花

      何れか秋にあはではつべき

   

栄枯盛衰世の習い、この世の栄花は夢の夢、いつの世も、儚く

移ろうものは季節だけにあらずですね。






今日は久々に

ジュリアーノ・カルミニョーラのヴァイオリンでヴィヴァルディの

ヴァイオリン協奏曲集を聴きました。

ヴィヴァルディ:VN協奏曲集

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薔薇 バレリーナ
     



  薔薇を育てる楽しみは

  蕾をつけるまで


  すべてを見せるより

  薔薇はやっぱり

  蕾が可愛らしい。


  爽やかな香りと

  甘い香りのバランスが絶妙

  香りに奥深さがある。


  内に秘めた彩と輝きは

  まだ自らを語らない。

  









今日の一曲は

ベートーベン作曲 ピアノ・ソナタ 第23番ヘ短調《熱情》です。

先日あるブログで懐かしいジャケット発見、今夜は久しぶりに

若い頃よく聴いたレコードで。


ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番「熱情」

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    アリッサム
  



空気が澄んで、空の青さが深くなると、あたりに広がる匂いも深み

を増していくように感じられます。

最近窓を開けると、どこからともなく、すうっと甘い香りが流れ

できます。この香りはなにかしら?

よく晴れた秋の日、きらめくような光りを浴びて、こがね色の香り

放つ金木犀の匂いはすでに終わって、花も散ってしまっている

はず・・・・


庭に出て、ひとしきりその匂いをたどっていくと、アリッサムの

花にいきつきました。小さな白花がびっしりと密集して咲くアリッ

サムは独特のむせ返るような、、、、、蜂蜜のような甘い香り、

窓から流れてきた清らかな甘い香りとは少し違っている・・・・と、

首をかしげながらの匂い探し、その時、ふと浮んだ芭蕉の句。


 なんの木の 花とは知らず 匂ひかな (芭蕉)


毎年のことながら、金木犀のにおいにばかり気をとられて、その

隣の銀木犀のことはついつい忘れがち、それもそのはず、金木犀

の甘い強烈な香りとは少し違って、銀木犀の白い花の香りは、控

めな、清く麗しい香りなのです。


銀木犀の天然健やかな匂いに包まれながら、先日バスに乗った

時の匂いを思い出していた。私の横に座った若い女性の香水の

匂いが鼻について頭まで痛くなったことを。

木には木の香りがするように、人も人工的な香りではなく内面か

滲み出る、健やかな香り放ってこそですね。







今日の一曲は、

ショパン作曲 即興曲第4番 嬰ハ短調です。

ショパン:幻想即興曲

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    (写真が下手!カラスに見えない・・)



雨上がりの散歩道、空を覆う分厚いグレーの雲。

いつもの農道に静けさが満ちていた。


 高くのびたセイタカアワダチソウ

 そのうしろすがたに哀愁が漂い

 まるでオブジェのような

 一本の柿の木に、

 沈黙という言葉がよく似合う。


 数羽のカラスが

 鳴き声もたてず、

 黒い羽を大きく広げながら

 ゆっくりと大空に舞い上がる姿は

 優雅そのものだった。


それぞが静寂のなかで、

自らを表現し、美しい空間を創造していた。







きょうの一曲は

グリーグ作曲、ペール・ギュント組曲第2番から

ソルヴェイグの歌です。


グリーグ:ペール・ギュント組曲、ホルベルク組曲&抒情組曲
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     つわぶき



昨夜というのか今日というのか、深夜3時半ごろ目が覚めて、

しばらくボーとしていたら、庭のほうから、雨だれの音が聞こえて

きました。昨日は素晴らしい秋晴れだったのに。


汗ばむような陽気も、一夜明けると肌寒さを感じる秋雨に・・・。

寒さに向かっての雨は、雨音まで寒色を帯びて聞こえてくるのが

不思議です。真っ暗闇の中から、ポト、ポトと落ちる雨音は、もの

さびしさを覚え、心までしめらせます。


こうして暑さ寒さを繰り返しながら、季節はめぐっていきますが、

時の経つのはほんとうに早いですね。気がつけばもう11月です。

年を重ねるごとに時はつねに短く、日々は矢のように過ぎていっ

てしまいます。


人生の秋をわが身に感じながら朝の庭に出ると、つわぶきの

黄色が雨に濡れながら生き生きと咲いていました。

春のような輝かしさはないかもしれないけれど、秋にならないと

花咲かぬ草花もたくさんあるということに気づきました。







今日の一曲は、ブラームスのピアノ協奏曲第1番です。

ワイセンベルク、 ジュリーニ(カルロ・マリア),

ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

ブラームス:ピアノ協奏曲第1番









あっと思った瞬間、

何か黒いものがラベンダーの陰にかくれました。

朝、花に水をやろうとして気がつかないうちに

蜘蛛の糸に手が引っかかったのです。

あーあ、またやってしまった!

「蜘蛛さんごめん、ごめん」。


「あ~ビックリした!!」

「これでも臆病なんだから、脅かさないでよ!」

「朝食に家まで壊すような獲物がかかろうとは、夢にも

思わなかったよ」、蜘蛛さんが私にそう言うのです。

私は蜘蛛さんに悪いことをしてしまったと、しょんぼり。

仕方ないので、

家の中から蜘蛛さんの様子を見ることにしました。


それから一時間ぐらいして外に出てみると

あっという間に蜘蛛さんは我が家を再建。

大きな蜘蛛に似つかわしくない、小さな蜘蛛の巣。

「手抜き工事だけど

何とか格好だけつけばそれでいいんだから」と

なんとも欲のない今朝の蜘蛛さんでした。






       可愛い花


つい半月まえまでの暑さはなんだったのでしょう。急にひんやりと

した風が、秋の草を揺りさわがせて農道を渡っていきます。

鮮黄色のせいたかあわだちそうや、渋くなびくススキに埋め尽くさ

れそうな田んぼの畔や休耕田の片隅に、ひっそりと、ミソソバ(だ

と思う)のピンクが、秋の光りを受けながら密集して咲いていまし

た。思わず近づいて、「まぁ~可愛らしい!!」、こんなに可愛らし

花が、人に気づかれず咲いているなんて・・・。

昔の人は秋草の乱れ咲く野を、やさしさを込めて「花野」と呼ん
います。「花野」という言葉を、春ではなく秋に持ってくるとは、

の人の美意識、美感覚の素晴らしさ、日本の自然の風景を、

よく表現している言葉だと驚くばかりです。

一人畦道に座り込んで、田んぼの中に広がる小さな「花野」を

していると、何か変?。ある田んぼの畦が草ぼうぼう・・・。

毎年きれいに刈ってあるのに。

あの農家の老人の姿は?今年の春は見ていない。


年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからずや

この風景の中に、あの老人はもう存在しないのかも知れない。





今日の一曲は、

久しぶりに聴くバッハ作曲「ゴールドべルグ変奏曲」です。

バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1955年録音)(紙ジャケット仕様)
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