従兄弟 | My-Hero

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ヒーローに憧れた夢。

拝啓 6名様

母方のいとこは全部で6人。
末っ子の私は
産まれたときから、6人目のいとこ。

実の兄弟のように育ったいとこ。
毎日会って、毎日遊んだいとこ。
小さな頃からずっと一緒で
まるで幼なじみみたいないとこ。


幼稚園や小学校に通い出すと
さすがに毎日は会えなくなる。
中学校、高校では、会わない日のが多い。

だんだん上のいとこから
だんだん顔が見えなくなった。
一番最後まで残った私は、一人で遊んだ。
つまんなかった。

みんなと一緒に遊びたかった。
6人が良かった。
それが叶わないなら
私だって早く幼稚園に行きたい。
一人じゃつまんないよ。


最後の私が高校生にもなると
6人はほとんど会わなくなった。
それぞれの世界が、それぞれに広がって
当たり前のようにバラバラになった。


あんなつまんない一人には
もう戻りたくなかった。
私は、いとこの世界から遠く離れた。
わざと一番遠くに行った。


あれから時が経った。
5人集まっているときいたときも
私だけ会いには行かなかった。
良く分からないけど
会いたいと思わなくなっていた。


更に時が経った、先日のこと
十数年ぶりに6人が顔を揃えた。

なんてことはない、楽しかった。
もっと早く会いに行けば良かった。

もう一回一人になるのが怖くて
会えなかったのかもしれない。
小さい頃に受けた寂しさは
大人になっても残ってることがある。
そんなこと、一度も考えたこと
なかったはずだけど
きっと、いっつも寂しかったんだろうね。

またあの寂しさを味わうくらいなら
もう会いたくないって思ったんだろうね。
でも間違ってた。
私の思い過ごしだった。
どれだけ会わなくたって
いくつになっても6人の関係はそのまま。
何年経っても6人の関係は変わらない。

あの頃だって
私は一人な訳じゃなかった。
会ってないときだって
いとこはいとこだ。
一人じゃなかったのに、つまんないから
そう勘違いしちゃったんだ。

改めて会って
いとこって、すごいなって思う。
子供の頃、どんだけ同じ時間を
一緒に過ごしたんだろうって感心した。
どうやって遊んだら
こんな6人になれるんだろう。

いとこであり
幼なじみであり
兄弟であり
家族であり
仲間である。

6人でいれば、6人はあの頃のまま。

この6人、すごいなって思う。
今からでは決してつくることの
出来ない素晴らしき6人。
誇り高き6人。

6人はいつでもどこでも共に生きる。
これからも楽しく生きていこう!

いとこ6人組サイコー
では いってきます。                                 敬具