『消された一家 北九州連続監禁殺人事件』 豊田正義
捜査員も震え上がった“史上最悪”の密室監禁事件に迫る衝撃的ノンフィクション作品。
マンションの一室、七人監禁、絶え間ない通電、厳しい食事制限……「天才殺人者」松永太は、妻・緒方純子の家族を完全なる支配下に置いた。やがて彼は、殺す者と殺される者を指示し、家族は言われるがままに「殺し合い」を繰り広げた。ついに妻一人を残し、家族は消滅した――。
『ギャングスター・レッスン』 垣根涼介
渋谷時代、百人を擁するチームのヘッドだったアキは、チーム解散後、海外放浪を経て帰国。犯罪プロフェッショナルへの参加を決意する。そんな彼を、あらゆるクライム・テクニックを習得するための過酷な試練が待ち受けていた!
画面を構成していた無数のピースがバラバラに外されて白紙に戻ってゆくように、今までの自分を形作っていた思考や情感、そういった心の中の原風景が、ゆっくりと分解されていく。後に残るものは、かつての自分を構成していたピースの山積みだった。
『GO』 金城一紀
「これはオヤジでもなくオフクロでもなく、僕の物語だ」。都内の私立高校に通う在日コリアンである主人公「僕」は、ダンスパーティーでコケティッシュな魅力をもつ「在日ジャパニーズ」の女の子に出会い恋に落ち、そして…。
「独りで黙々と小説を読んでいる人間は、集会に集まってる百人の人間に匹敵する力を持っている」
『凶気の桜』 ヒキタクニオ
渋谷に若きナショナリストの結社が誕生した。その名はネオ・トージョー。薄っぺらな思想と信条に衝き動かされ夜な夜な遊戯を繰り返していた彼らはよりキツイ刺激と強い標的を求めいつしか暴走し地雷を踏んでいた。生活をかけた筋者の周到に仕掛けた地雷を―。
「まあ、ひとそれぞれだよな。そういうことにしとこうぜ。」
『AMEBIC』 金原ひとみ
さあ私の太陽神よ舞い上がれ 安宿に泊まる私を照らせ
AMEBIC[Acrobatic Me-ism Eating away the Brain、it causes Imagination Catastrophe.]「曲芸的自己中心主義が脳を浸食する事による想像力の崩壊」。孤独と分裂の果てに「私」はそれを「彼」に伝えようと…。
私はいつも、一つ仕事を終えると自分のことを天才だと思うことにしている。人が私のことを天才だと言うことは滅多にないからして、自分で自分が天才だと意識するのは当然の事である。
『硝子のハンマー』 貴志祐介
日曜の昼下がり、株式上場を目前に、出社を余儀なくされた介護会社の役員たち。エレベーターには暗証番号、廊下には監視カメラ、有人のフロア。厳重なセキュリティ網を破り、自室で社長は撲殺された。凶器は。殺害方法は。すべてが不明のまま、逮捕されたのは、続き扉の向こうで仮眠をとっていた専務・久永だった。青砥純子は、弁護を担当することになった久永の無実を信じ、密室の謎を解くべく、防犯コンサルタント榎本径の許を訪れるが―。
バカラのタンブラーに角氷を入れて、祝杯用にとっておいた、エライジャ・クレイグ18年・シングルバレルをたっぷりと注いだ。これが正解だったら、潔く負けを認めるしかない。グラスのバーボンを一気に飲み干した。
『マティーニを探偵する』 朽木ゆり子
芳醇な香りを放ちながら、グラスに漲る生命のカクテル、マティーニ。憩いの時刻のとば口に置かれた、この奇跡の一杯のレシピはしかし、どこで、誰の手で、どうやって生まれたのか。少なからぬ研究者・愛好家たちの興味を引いてきたその謎の探求は、アメリカ社会・文化史のユニークな一分野ですらある!彼ら“マティーニ探偵”の足跡を追いながら、NY在住の著者が、資料と史料の森に訪ね歩いた、アメリカの相貌。
私が駆け出しのバーテンダーの頃、お客様とバーテンダーの間でマティーニについてのやりとりがよく行われていたものです。このところ、キングオブカクテルと言われるマティーニの登場も少なくなり、寂しさを感じます。
決して飲み口のよいカクテルのではないので、飲み手にも経験が求められます。だからこそ、バーテンダーは注文を受けると緊張し、提供後お客様がグラスに口をつけた一瞬の表情を逃さず目の端でチェックしていました。
『消し屋A』 ヒキタクニオ
「福岡ダイエーの名捕手を消せ」 殺しの天才Aの芸術的な技がさえる! オカマ、無職の老人、ヤクザ、少年、消し屋、プロ野球選手…。
「まったくできもしないのに、『やりたいやりたい、俺だってできるはずだ、あの野郎ばっかり』って思っているのは、精神が飢えている乞食だってね。だから、ひもじくてしょうがない、だからそんな、ひもじい人間は相手にするな、自分もなるな。」
『ハゲタカ 上・下』 真山仁
ニューヨークの投資ファンド運営会社社長・鷲津政彦は、バブル崩壊後、不景気に苦しむ日本に戻り、瀕死状態の企業を次々と買収する。敵対するファンドによる妨害や、買収先の社員からの反発を受けながらも、鷲津は斬新な再生プランを披露し、業績を上げていく。企業買収、再生の真実を克明に描いた問題作。
「えびす顔三原則」
三原則とは、
一つ、お客様の立場に立ったサービスを心がける。
二つ、笑顔こそがサービスの第一歩だ。
三つ、物を売るのではなく、小さな幸せを売る。
プランB。ハリウッド映画では、そう出演者が口にするだけで、観ている人は、破天荒な展開を期待してしまう。でも、現実世界での「プランB」とは、「地獄の黙示録」と同じ意味だった。でも、、生き残るためには手段が選べない。それしか、もう自分たちには残されていなかった。
『走ることについて語るときに僕の語ること』 村上春樹
1982年秋、専業作家としての生活を開始したとき、彼は心を決めて路上を走り始めた。それ以来25年にわたって世界各地で、フル・マラソンや、100キロ・マラソンや、トライアスロン・レースを休むことなく走り続けてきた。旅行バッグの中にはいつもランニング・シューズがあった。走ることは彼自身の生き方をどのように変え、彼の書く小説をどのように変えてきたのだろう?日々路上に流された汗は、何をもたらしてくれたのか?村上春樹が書き下ろす、走る小説家としての、そして小説を書くランナーとしての、必読のメモワール。
ずいぶん平凡な見解ではあるけど、よく言われるように、やるだけの価値があることには、熱心にやるだけの(ある場合にはやりすぎるだけの)価値がある。