RC SUGOのスタンドフック。
1990年代前後に当時のヤマハのオプションパーツとして発売されていたものです。
当時のヤマハ車は大抵M10の細目ねじですね。
最近の主流はM8かな?現行ヤマハはM6らしい...細すぎじゃ?
定期的にオークションに出品されますがきれいなものはとんでもなく高い。
ボロボロだったり削れて原型がないモノも少なくない。
こんなボロではいくら安くても使い物にならないし、
付けていたら「コケたのね」としか思われないだろう。
今どきのスタンドフックでオールアルミは少ないだろう。
大抵、ボルトが別で設定されボルトはステンレスじゃないかな。
現在普通に買えるM10のスタンドフックも沢山存在する。
Jtripやモリワキ、中華など...
現在のウチの3MAにはJtrip製がついている。
機能十分だし特に不満はなかった。
けど一度SUGO良いなァと思ったら頭から離れない、自分の悪い所。
ずっと前から計画していたSUGOスタンドフックの制作。
綺麗な本物が安く手に入るならそれに越したことはない。
ただ、直近の綺麗目なフックが9900円という驚きの価格を記録したw
ウォッチして安そうなら参戦しようと思っていたが、終了30分前で5000円を超えていたかな?
もう安くは手に入らないだろう、そう思った。
そして、私の職場には旋盤があるので、自分で作ってみたかった。
機械加工屋ではないので難しい加工はできない。あくまで素人に毛が生えた程度のレベルだ。
しかし、SUGOフックの形状は至ってシンプル。なめらかなRがあったりすると無理だけど、これは面取りだけ。
さぁ思い立ったら、先ずは準備です。
実はウチにはボロボロの本物のSUGOスタンドフックがありますw
オークションで"RC SUGO"のワードなしで出品されており100円で落としたもの。
これを元に寸法取りします。
寸法線は割愛しますが個人利用無料のFusion360ってソフトで書きました。
会社ではAutoCAD使っていて、それは2DのCADなんですがFusion360は3D...
慣れなくて簡単な図なのにちょっと悩みました。
材料はモノタロウで買ったA2017 30パイの丸棒。
A2017はジュラルミンって呼ばれる強いアルミっすね。
金属加工屋ではないので素材選定はよくわからないw
とりあえずバックステップにも使われてるし大丈夫だろ?ってことで選びました。
折れちゃったら困るなぁ(^_^;)
そしたら旋盤に加えて加工します。
自己流で癖が付いてるので、本職の方から見ると間違ってるかもしれませんが大目に見てください。
ガンガン削っていってネジ部を最初に作ります。
M10なので削る量が多い。
細目1.25ピッチの雄ネジなんて作ることないので会社にダイスがありません。
ヤフオクで長期在庫のYAMAWAの新品を安く買いました。
ダイス、タップは高くてもYAMAWAかOSGを買うのをオススメします。
どちらかのメーカーを買えば間違いありません。
ダイスでネジを切ります。
旋盤にねじ切り機構も付いてますがねじ切り用の刃がないのでダイスです。
芯押し台でダイスハンドルを押してあげるとまっすぐ切れます。
アルミなのでサクサク切れて気持ち良い。
仕事ではいつもステンレスだからね、ステンレス固くて大嫌い。
そしたら真ん中の溝を掘る。
ネジが根本まで切れていないのはダイスが奥まで入らないから。
ヌスミと言って根本だけ少し小さくしておく。
そうすることでネジが最後まで切れていなくてもナットが奥まで入るようになります。
写真が少ないですが、各場所の直径を整えたらバンドソーで切ります。
突っ切っても良いんですがバンドソーのほうが早い。
バンドソーで切ると断面が汚いので再度旋盤に咥えて整えます。
写真がブレブレです((^_^;)
このフックには六角穴も何も空いていません。
どうやって締めるのか?それは真ん中に空いてる4mmの穴に六角レンチかなにかを突っ込んで回すということです。
その穴をフライスに噛まして穴あけをしました。
ここがズレるとカッコ悪いので原点出しをして、できるだけ慎重に開けました。
最後に2000番とかの紙やすりで軽くバリを整えたら完成です!
左が本物。右が自作のパチモノ。
綺麗にできたのではないでしょうか。
自画自賛ですが、結構うまくいって嬉しくなりました。
時間は結構掛かってしまった、1時間では終わらなかったですね。
家に帰って部屋に転がってるスイングアームに借り付してみます。
いい感じです。
次の休みに実車の方に取り付けよう。
付ける時はネジロック使ったほうが良いかなぁ...
緩みそうな気がする。
閲覧ありがとうございました。
END