「理屈抜きですごい人」
『鬼滅の刃』を読んだことがある、
あるいは、
映画『無限列車編』を
ご覧になられたことがある方にしか
伝わらないかもしれないんですが。
僕も
マンガを最後まで全部読んで、
そして、
映画を見終わった状態の時に、
”ふと”
あることを思ったんですね。
ウエダミツトシです
こんにちは
それは、
『鬼滅の刃-無限列車編』で、
主人公の竈門炭治郎が
悔し涙を流しながら
こういうセリフを吐くシーンがあるんです。
「悔しいなぁ。何か一つできるようになっても、またすぐ目の前に分厚い壁があるんだ……」
「凄い人はもっとずっと先のところで戦っているのに、俺はまだそこに行けない」
「こんなところでつまずいているような俺は…俺は……」
大切なものを失い、
自らの不甲斐なさに絶望して
打ちひしがれている……
そんなシーンなのですけども。
僕はそのシーンを思い出しながら、
こんな風に思ったんです。
「いやいや、炭治郎くん。君さ、最後の最後には、柱をも上回る実力を身につけ“至高の領域”にまで辿り着いて、鬼舞辻無惨を破滅に追い込むんだよ。君がいなかったら、まだこの世界には、もしかしたら鬼がいたかもしれないんだ。今がどうだろうとそんなことは全く関係ないくらい、君は本当にすごい人なんだよ」
もしかしたら、
僕と同じように思った人もいるかもしれません。
知らない人は、
”なんのこっちゃ?”
って感じでしょうけど。
おそらくですけど、
知っている人は
僕と同じように、
そんな言葉を
投げかけたくなったんじゃないでしょうか?
知らんけどね。
そして残念なことに、
その言葉が
竈門炭治郎に届くことは決してありません。
でも、
もし何かの間違いで、
『鬼滅の刃』の竈門炭治郎に
言葉を届けることができたとしたら、
僕は
そんな風に
彼に伝えたくなりました。
”ふと”ね。
”ふと”です。
太巻きです。
それで、
これって、
自分の人生にも言えると思ったんですよね。
どういうことかって言うと、
『無限列車編』時点での“自分”は、
たしかに絶望しているかもしれないけれど、
その物語を最後まで読んだことのある
読者視点での“あなた”からしたら、
「いやいやあんた、めちゃくちゃすごい人だから。あんたがいなかったら、今のような世の中にはなってないんだ。理屈抜きであなたはほんとにすごい人なんだからね」
って言葉をかけたいと思うかもしれないと。
さあ、
ということは
『あなたの人生』という漫画を読んでいる、
“読者視点のあなた”は、
今のあなたに対して、
なんて言葉を投げかけると思いますか?
って話なんですよ。
できたら、
「何言ってんだか。今はわからないだろうけど、あなたは本当にすごい人なんだかんね」
そう言ってあげられるといいなと思いました。
(Facebook 1月28日 転載)
《終わり》