未払いの残業代請求
今回は、サービス残業の残業代請求に係る裁判例を紹介しています(つづき)。
2 争点(2)について
(1)原告の主張
ア 勤務時間について
(ア)原告の労働時間は、平成一五年一月六日から平成一七年二月八日までの間、別紙の各表の「労働時間」欄記載のとおりである。
(イ)本件店舗では、勤務時間は二つのシフト制(午後二時から翌日午前〇時まで(早番)、午後四時から翌日午前二時まで(遅番))であったが、いずれもその出勤時刻から三〇分ないし四〇分早く出勤するよう指示され、また、客が帰るまでは在店するよう指示されていた。また、早番の場合でも午前二時まで、遅番の場合は、店舗の片づけのため残業することもしばしばあった。
(ウ)休憩時間はほとんど与えられておらず、食事すら立ったまま五分程度で採るような状況であった。
イ 時間外労働(残業)割増賃金(残業代)、深夜労働(残業)割増賃金(残業代)の計算
(ア)平成一五年一月六日から平成一六年一月二五日まで
a 原告に支払われていた一か月あたりの賃金は、三一万円である(第二の2(3)ア)。
b 原告の通常の労働時間の賃金単価
一か月の平均労働時間は、二〇七・三時間である。
(計算式)
二〇七・三時間=(三六五日-五四日)×八時間÷一二か月
通常の労働時間の単価は、一四九五円である(円未満四捨五入、以下同じ)。
(計算式)一四九五・四円=三一万円÷二〇七・三時間
したがって、
時間外労働(残業)割増賃金(残業代)単価は、一八六九円、
(計算式)一八六九・二円=一四九五円×一・二五
深夜労働(残業)割増賃金(残業代)単価は、三七四円
(計算式)三七三・八円=一四九五円×〇・二五
となる。
(イ)平成一六年一月二六日から平成一七年二月八日まで
a 原告に支払われていた一か月あたりの賃金は、三一万五〇〇〇円である(第二の2(3)イ)。
b 原告の通常の労働時間賃金単価
一か月の平均労働時間は、二〇八時間である。
(計算式)
二〇八時間=(三六六日-五四日)×八時間÷一二か月
通常の労働時間の単価は、一五一四円である。
(計算式)一五一四・四円=三一万五〇〇〇円÷二〇八時間
したがって、
時間外労働(残業)割増賃金(残業代)単価は、一八九三円、
(計算式)一五一四・四円=一五一四・四円×一・二五
深夜労働(残業)割増賃金(残業代)単価は、三七九円
(計算式)三七八・六円=一五一四・四円×〇・二五
となる。
ウ 原告に支払われるべきであった割増賃金(残業代)
原告の各月の時間外労働(残業)時間及び深夜労働(残業)時間は、それぞれ別紙各表の「時間外」欄、「深夜労働(残業)」欄の最下段記載のとおりであり、時間外労働(残業)割増賃金(残業代)、深夜労働(残業)割増賃金(残業代)は、各表下欄外記載のとおりであるから、原告は、被告に対して時間外労働(残業)割増賃金(残業代)として三六六万二〇三一円、深夜労働(残業)割増賃金(残業代)として八六万五六三四円の合計四五二万七六六五円と平成一七年二月九日から支払済みまで一四・六パーセントの遅延損害金の支払を求める。
エ また、原告は、被告に対し未払いの賃金と同額の付加金の支払いを求める。
オ よって、原告の請求は第一記載のとおりである。
カ なお被告の主張(2)ウ、エは争う。労基法は、強行法規である。
(2)被告の主張
ア 原告の労働時間が、原告の主張どおりであることは認める。
イ 被告は、原告に対し、その勤務時間中に一回ないし二回の食事のための休憩時間を与えていた。
ウ なお、原告は、自らの意思で本件雇用契約を締結し、また、上記のとおり、幹部ミーティングに参加していたところ、この会議で役職手当の支給を含む給与体系など労働規約策定にかかわり、この給与体系を承認し、現に九万五〇〇〇円の役職手当の支給を受け、在職中に時間外割増賃金(残業代)の請求などをしてこなかったのだから、退職後の時間外割増賃金(残業代)の請求は、信義則に反する権利濫用である。
エ 仮にそうでないとしても、同様の理由から、時間外割増賃金(残業代)の算定の基礎となる賃金からは、役職手当が除外されるべきである。
また、被告の経営形態から、労働時間が深夜に及ぶことは明らかであり、原告は、それを前提として本家雇用契約を締結したのであるから、被告の賃金体系には、深夜労働(残業)割増賃金(残業代)が含まれており、それが当事者間の合理的意思にも合致するから、本件雇用契約の解釈により、深夜労働(残業)割増賃金(残業代)の請求には根拠がない。
企業の方で、残業代請求についてご不明な点があれば、顧問弁護士にご相談ください。顧問弁護士を検討中の企業の方は、弁護士によって顧問弁護士料やサービス内容が異なりますので、比較することをお勧めします。その他にも、個人の方で、交通事故の示談交渉、解雇、敷金返却・原状回復義務や借金の返済、刑事事件、遺言や相続などでお困りの方は、弁護士にご相談ください。
2 争点(2)について
(1)原告の主張
ア 勤務時間について
(ア)原告の労働時間は、平成一五年一月六日から平成一七年二月八日までの間、別紙の各表の「労働時間」欄記載のとおりである。
(イ)本件店舗では、勤務時間は二つのシフト制(午後二時から翌日午前〇時まで(早番)、午後四時から翌日午前二時まで(遅番))であったが、いずれもその出勤時刻から三〇分ないし四〇分早く出勤するよう指示され、また、客が帰るまでは在店するよう指示されていた。また、早番の場合でも午前二時まで、遅番の場合は、店舗の片づけのため残業することもしばしばあった。
(ウ)休憩時間はほとんど与えられておらず、食事すら立ったまま五分程度で採るような状況であった。
イ 時間外労働(残業)割増賃金(残業代)、深夜労働(残業)割増賃金(残業代)の計算
(ア)平成一五年一月六日から平成一六年一月二五日まで
a 原告に支払われていた一か月あたりの賃金は、三一万円である(第二の2(3)ア)。
b 原告の通常の労働時間の賃金単価
一か月の平均労働時間は、二〇七・三時間である。
(計算式)
二〇七・三時間=(三六五日-五四日)×八時間÷一二か月
通常の労働時間の単価は、一四九五円である(円未満四捨五入、以下同じ)。
(計算式)一四九五・四円=三一万円÷二〇七・三時間
したがって、
時間外労働(残業)割増賃金(残業代)単価は、一八六九円、
(計算式)一八六九・二円=一四九五円×一・二五
深夜労働(残業)割増賃金(残業代)単価は、三七四円
(計算式)三七三・八円=一四九五円×〇・二五
となる。
(イ)平成一六年一月二六日から平成一七年二月八日まで
a 原告に支払われていた一か月あたりの賃金は、三一万五〇〇〇円である(第二の2(3)イ)。
b 原告の通常の労働時間賃金単価
一か月の平均労働時間は、二〇八時間である。
(計算式)
二〇八時間=(三六六日-五四日)×八時間÷一二か月
通常の労働時間の単価は、一五一四円である。
(計算式)一五一四・四円=三一万五〇〇〇円÷二〇八時間
したがって、
時間外労働(残業)割増賃金(残業代)単価は、一八九三円、
(計算式)一五一四・四円=一五一四・四円×一・二五
深夜労働(残業)割増賃金(残業代)単価は、三七九円
(計算式)三七八・六円=一五一四・四円×〇・二五
となる。
ウ 原告に支払われるべきであった割増賃金(残業代)
原告の各月の時間外労働(残業)時間及び深夜労働(残業)時間は、それぞれ別紙各表の「時間外」欄、「深夜労働(残業)」欄の最下段記載のとおりであり、時間外労働(残業)割増賃金(残業代)、深夜労働(残業)割増賃金(残業代)は、各表下欄外記載のとおりであるから、原告は、被告に対して時間外労働(残業)割増賃金(残業代)として三六六万二〇三一円、深夜労働(残業)割増賃金(残業代)として八六万五六三四円の合計四五二万七六六五円と平成一七年二月九日から支払済みまで一四・六パーセントの遅延損害金の支払を求める。
エ また、原告は、被告に対し未払いの賃金と同額の付加金の支払いを求める。
オ よって、原告の請求は第一記載のとおりである。
カ なお被告の主張(2)ウ、エは争う。労基法は、強行法規である。
(2)被告の主張
ア 原告の労働時間が、原告の主張どおりであることは認める。
イ 被告は、原告に対し、その勤務時間中に一回ないし二回の食事のための休憩時間を与えていた。
ウ なお、原告は、自らの意思で本件雇用契約を締結し、また、上記のとおり、幹部ミーティングに参加していたところ、この会議で役職手当の支給を含む給与体系など労働規約策定にかかわり、この給与体系を承認し、現に九万五〇〇〇円の役職手当の支給を受け、在職中に時間外割増賃金(残業代)の請求などをしてこなかったのだから、退職後の時間外割増賃金(残業代)の請求は、信義則に反する権利濫用である。
エ 仮にそうでないとしても、同様の理由から、時間外割増賃金(残業代)の算定の基礎となる賃金からは、役職手当が除外されるべきである。
また、被告の経営形態から、労働時間が深夜に及ぶことは明らかであり、原告は、それを前提として本家雇用契約を締結したのであるから、被告の賃金体系には、深夜労働(残業)割増賃金(残業代)が含まれており、それが当事者間の合理的意思にも合致するから、本件雇用契約の解釈により、深夜労働(残業)割増賃金(残業代)の請求には根拠がない。
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