人生を変えたアルバム十選 Shuggie Otis - Freedom Flight | Blackbyrd McKnight プログレッシブ・ファンク・ロック・ブログ

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伝説のギタリスト、ブラックバード・マックナイト。その一環した職人気質な音作りとは裏腹にお茶目なブラックバードの一面を、日本生まれの日本育ち、ミセス・マックナイトがご紹介します。

ブラックバードの人生を変えたアルバムの続き。えーっと、インタビュー内では九位となっていますが、実際は順不同なので二枚目のご紹介。こちらも、当然っちゃあ当然のシュギー・オーティス。

 

 

 

I met Shuggie Otis while attending junior high school. The guitar was brand new to me. I was hungry and sought out any and every local badass guitarist I could find to share information with, then entered Shuggie. I remember the first time my parents dropped me off at his house. I heard he was playing guitar when we arrived. I sat in the car and listened to him for a long time before entering the house—a mind-blowing experience.

 

僕がシュギーに会ったのは中学生の頃だ。ギターは僕にとって最新のものだった。近所の凄腕ギタリストたちを探し出しては情報を共有するってことに没頭していたよ。そしてシュギーに会ったのさ。僕の両親が初めて彼の家に連れて行ってくれた時のことを覚えている。到着した時、彼の弾くギターの音が聞こえてきたんだ。僕は家にも入らず、車の中で座ったまま、長いこと、彼の弾くギターを聴いていた。ぶったまげるような経験だったよ。

 

Around that time, I discovered he had gotten signed to Epic Records. He was making an album called Here Comes Shuggie Otis, followed by Freedom Flight and Inspiration Information, which inspired me to the highest degree. The life-changing thing about Shuggie’s music is not only the guitar playing but the fact he plays all the instruments incredibly well. Discovering that one person can play all those instruments and make records that are good inspired me to start playing other instruments. Shuggie’s contribution to my musical education is enormous.

 

その頃だ、彼がエピック・レコードと契約したと聞いたのは。彼は”Here Comes Shuggie Otis” と言うタイトルのアルバムを制作していて、続けて”Freedom Flight”と“Inspiration Information”を発表した。それは僕にとって、この上ない刺激となった。シュギーの音楽は僕の人生を変えたけれども、それはギター・プレイだけじゃない。彼がいろんな楽器を非常に上手くこなすことができるという点も大きかった。一人の人間がすべての楽器を演奏し、あんなにもすばらしいレコードを作ることができるんだと知って、僕もやってみたいと思ったのさ。彼が僕に教えてくれた事は、言葉にはできないほど多大なんだ。

 

He not only inspired me but also turned me on to a lot more music than I was listening to, such as Tony Williams, Frank Zappa, Charles Wright & the Watts 103rd Street Rhythm Band, The Blues, and of course, classical music, which helped develop my skills and gave me a great appreciation in music on the whole. He is in my musical appreciation class, which I didn’t get from school. This only scratches the surface of my musical endeavor with Shuggie Otis. There is much more to tell, especially about the other records he recorded, also the musical episodes he and I had in the earlier years together. Hope I will have the opportunity to share those with you.

 

シュギーは僕にたくさんのインスピレーションを与えてくれただけじゃなくて、僕がそれまで聴いていなかった色んな音楽を教えてくれた。トニー・ウィリアムス、フランク・ザッパ、チャールズ・ライト&ザ・ワッツ・103rd・ストリート・リズム・バンド、ザ・ブルース、そしてもちろんクラシック音楽も。それらの音楽は僕のスキル構築に役立ち、あらゆる音楽の素晴らしさを理解できるようになる土壌を育んでくれた。彼は音楽鑑賞の何たるかを僕に教えてくれたのさ。それは学校では絶対に学べないものだった。このストーリーはシュギーと歩んだ音楽の道の、ごくごく一部を紹介しただけのものだ。もっとたくさん話したいことはある、特に彼が手がけた別の作品についてや、僕らが若かった頃のエピソードなんかだ。いつかご紹介できる日が来るといいなと思うよ。

 

<日本語訳:Mrs. McKnight>

 

ジミのアルバム紹介で味をしめたブラックバード、一枚に絞る気はさらさらないようです。ま、要は、早すぎた天才のこの三枚ということです。我が家のブログに集まってくださるファンカティア達はよくご存知、ブラックバードとシュギーは子供の頃からの大親友。

 

ある日の学校の長い廊下、他の子供達とは全く違うオーラを纏った少年が、こちらに向かって歩いて来ました。服装といい、髪型といい、そのあまりのクールさに振り返らずにはいられなかったブラックバード、その少年も、何かに引かれるように、自分を食い入るように見つめる男の子の方を振り返りました。偉大なるR&Bのガッド・ファーザー、ジョニー・オーティスを父に持つ音楽界のサラブレッド、シュギー・オーティスと、ギターが好きで好きでたまらない、ただそれだけが毎日だったブラックバード・マックナイトの出会いでした。

 

シュギーという存在が身近になかったら、ブラックバードの人生は全然違うものになっていた。コンパクトなインタビューからも、それが、ひしひしと伝わって来ます。

 

 

2013年 House of Blues Hollywood, CA