諸々が落ち着き、
体調も整ってきたなと思った頃に
土用が明けて、立冬。
暦の上では冬の到来。
我らが水の季節でございます
が、今回の記事は
【己】(つちのと・陰の土)
の考察記事です(水じゃなーい)
土用が明けて、
久しぶりに朝イチで畑へ。
伯母からレタスやキャベツなど
冬の葉物野菜の苗をもらっていたので
それを植えるため。
苗を植えようと思っている畑は
土がフカフカしていていい感じ
だがこの畑、少し前は
水はけが悪く、カチコチで扱いの悪い土だった。
おまけに上には木が茂って日当たりも悪い
それを何度も耕運機や鍬で耕し、
藁や枯れ葉を入れて混ぜ、
石灰や鶏ふんを入れ、
ときには茂った木を切って
日照を確保したり。
時間と手間をかけているうちに
フカフカとした扱いの良い畑になった。
畑仕事は野菜を植えたら終わりではない。
ここから、水をやり、土を寄せ、適宜追肥し、
生えてくる雑草を取り除きと
さらに手間暇をかけて育てていく。
朝イチの畑で土いじりながら
そんなことを考えているうちに
まさに、【己】(つちのと)の性質だなと
思い至る。
【己】(つちのと)は
田畑の土を表す陰の土の気だ。
土壌改良というのは
土に様々なものを入れて行う。
腐葉土や藁を入れると
適度な水捌けと保水ができるようになる。
鶏ふんや牛糞のような堆肥を入れれば
リンやカリウムが入って
養分が豊富になる。
石灰や灰を入れれば
土のpHを整えられる。
畑の土の気を表す【己】(つちのと)の人は
自分に様々なものを取り込むことで
佳き方向へと変化していく。
土壌は放って置くと
酸性に傾いていく。
それは降り注ぐ酸性の雨水のせいであり、
土の中にいる微生物の呼吸のせいでもある。
酸性に傾いた土では作物は育ち難い。
即ち痩せた土だ。
【己】(つちのと)は
取り込むことでその質を変化させるのだから
何を取り込むか、ということは
実はとても大切だ。
さて、
この「取り込む」ということについて
少し考えてみる。
【己】(つちのと)の人が
取り込むべきは何か?
それは
知識ではなく
行動からくる経験だ。
土を豊かにする堆肥は
動物の糞だったり、腐葉土だったり。
いずれももとをただせば
草木だ。(草食動物の糞ももとは草)
己にとって草木(甲・乙)は
官の位置となり、即ち行動を表す。
また豊かな土というのは
保水力もある。
己にとっての水(癸)は
偏財であり、それは大衆を指す。
自分本位な行動ではなく、
大衆(社会)に対しての、
もしくは大衆から求められるような
行動の先にある経験が
【己】を豊かなものへと変えていくように思う。
土のもう1つの特徴。
それは動けない(動かない)ということ。
そこと決まった場所から
畑が動くということはない。
日当たりが悪い場所にあれば
日当たりを確保できるように
環境を変えるしかないし、
水場が近くにないのであれば
水をひいてくるか、水を運んでくるしかない。
転じて【己】(つちのと)を思う。
【己】(つちのと)の人は
置かれた環境が
心地よくない場所だったとしても
なかなかその場を離れることができない。
おそらく、それは質(たち)なので
如何ともし難いことなのだと思う。
(【壬】の私はすぐに流れて出ていくけれども笑)
合わない環境から
離れることに注力するよりも
環境を自分に合うように変えていくことに
注力するほうが性に合うのかもしれない。
畑仕事をしていると
環境の悪い、痩せた土の畑はいただけない。
でも、環境が悪くても、肥沃な土の畑であれば
頑張って環境を整えようと思う。
つまり、【己】(つちのと)の人が
環境を自分にチューニングしたいのであれば
まずは自分が肥沃な土であることが
大前提となるのではないかな??