ザ・スワンパーズに捧ぐ | Music and others

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偏愛する音楽、Fashion、Macintoshと日々の雑感

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知る人ぞ知るマッスル・ショールズのハウス・バンドマッスル・ショールズ・リズム・セクションthe Muscle Shoals Rhythm Section )、通称はザ・スワンパーズThe Swampers)を象徴するドラマー、ロジャー・ホーキンスRoger Hawkins)が5月21日に亡くなりました。
 
報道によるとロジャー・ホーキンスは、近年、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含むいくつかの健康問題を抱えていたようで、75歳でした。
 
マッスル・ショールズ・ミュージック・ファンデーションは声明で、「ザ・スワンパーズのドラマー、ロジャー・ホーキンスが今日の午後、シェフィールドの自宅で亡くなり、私たちの心は打ち砕かれています。ジェリー・ウェクスラーは、ロジャーを“史上最高のドラマー”と呼んだ。ロジャーは、家族、友人、そして仲間のミュージシャンを愛する、親切で寛大な人でした。」と伝えています。
 
ホーキンスは、アリーサ・フランクリン(Aretha Franklin)の”Respect””Chain of Fools”、パーシー・スレッジ(Percy Sledge)の”When a Man Loves a Woman”、ウィルソン・ピケット(Wilson Pickett)の”Mustang Sally”、”Hey Jude”、ザ・ステイプル・シンガーズ(Staple Singers)の”I'll Take You There”、ポール・サイモン(Paul Simon)の”Kodachrome”、ボブ・シーガー(Bob Seger)の”Old Time Rock & Roll”などの有名なヒット曲のバックで演奏しました。もちろん、これらはほんの一部でしかありませんが。
 
ザ・スワンパーズ( The Swampers )と呼ばれる最強メンバーであった4名、ギターのジミー・ジョンソン(Jimmy Johnson)、キーボードのバリー・ベケット(Barry Beckett)、そしてリズム・セクションを組んでいたベースのデヴィッド・フッド(David Hood )で、多くのヒット曲のバックで彼らでしか出せないサウンドを産み出してきました。 残念ながら、存命なのはデヴィッド・フッド一人となってしまいました。
 
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アメリカ南部のルーツ・ミュージックから生み出される泥臭いグルーブは多くのミュージシャンを虜にしました。 ローリングストーン誌が選ぶ【史上最も偉大な100人のドラマー】では第31位に入っています。
 
 
1961年にリック・ホール(Rick Hall)というプロデューサーがアメリカ南部アラバマ州の小さな町、マッスル・ショールズにフェイム・スタジオ( FAME Studios in Muscle Shoals)を作りました。 ロジャー・ホーキンスはこのフェイム・スタジオのセッション・ドラマーとして活躍します。
腕ききの白人ミュージシャンで固められたフェイムのミュージシャン達は、黒人ボーカリストのバック・バンドとして数多くのソウルやR&Bのヒット曲のレコーディングで活躍しました。
 
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しかしながら、スワンパーズと呼ばれていたロジャー・ホーキンスを含むミュージシャン達は、69年にリック・ホールと袂をわかち独立して、”マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオ”を設立します。 それ以降、ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)、ジミー・クリフ(Jimmy Cliff)、ボブ・デュラン(Bob Dylan)、ロッド・スチュワート(Rod Stewart)、ポール・サイモン(Paul Simon)など、世界中から様々なジャンルのミュージシャンが数多く訪れ、レコーディングを行ってきました。
 
アメリカ南部のルーツミュージックから出て来る、粘りのある分厚く泥臭いグルーブが特徴です。
ドラミング自体はシンプルなのですが、正確、且つ、ルーズであるその絶妙なプレイは真似できるものではありません。
多くのミュージシャン達に絶賛されたマッスル・ショールズ・サウンドは、ボトムスを支えていたロジャー・ホーキンスのドラムあってのものだと言えます。サザン・ソウルを始め、音楽史に与えた彼の影響はかなり大きなものだったと言えるでしょう。
 
 
 
余りにも多くの曲に参加しているので、私の頭にぱっと浮かぶ曲を挙げてみたいと思います。
 
最初は、何といってもクィーン・オブ・ソウル、アリーサ・フランクリン(Aretha Franklin)の数々の名曲の中から一つ、70年リリースの『This Girl's in Love with You』の中にあるカヴァー曲です。 スワンパーズの4人が揃って全員参加しているアルバムです。
ビートルズの曲なのにそう聴こえないアレンジ、流石はアリーサであはないでしょうか。
□ ”Eleanor Rigby” by  Aretha Franklin ;
 
 
 
 
続いては、ブルースからサザーン・ソウル、そして、ブルー・アイド・ソウル路線へと大成功を収めたボズ・スキャッグス(Boz Scaggs)が、マッスル・ショールズ詣でをしていた、まだ試行錯誤を重ねていた時代のアルバム、72年リリースの5枚目のアルバム『My Time』からのシングル・カット曲です。 4年後の大ヒットアルバム、『Silk Degrees』を予兆させる良い曲です。 歌伴での巧みさはスタジオでの豊富な経験あってのことではないでしょうか。ここでは、更にピート・カー(Pete Carr)まで参加しています!
 
□ ”Dinah Flo” by  Boz Scaggs ;
 
 
 
 
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そして、最初に聴いた時は全くピンと来ず、リズム・セクションにロジャー・ホーキンスとデヴィッド・フッド(David Hood)を置く意味が分かりませんでした。 スティーヴ・ウィンウッド(Steve Winwood)にとって、どうしても組みたかった永遠の憧れであることは分かりました。 しかしながら、ライヴでの今で言うジャム・バンドのようなフリー・フォームな演奏の変幻自在さに圧倒されました。 当時はこの変形ジャケットの連作となった、『The Low Spark of High Heeled Boys』、『Shoot Out at the Fantasy Factory』、共に即買いしていました。 サウンド的には、73年リリースの『Shoot Out at the Fantasy Factory』の粘っこいファンキーな方向に振れていた方がお気に入りでしたね。 特にこの後にリリースされた、2枚組のライヴであった73年リリースの『On the Road』は愛聴盤になりました、何といってトゥィン・ドラムスですから、ジム・キャパルディ(Jim Capaldi)とロジャーとの、1曲だけですけどね。
 
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□ ”Shoot Out at the Fantasy Factory” by  Traffic ;
 
 
 
そして、当時はピンとはこなっかったポール・サイモン(Paul Simon)の73年リリースのグラミー賞『There Goes Rhymin' Simon』(邦題;『ひとりごと』)は全10曲中半分がマッスル・ショールズ(Muscle Shoals Sound Studio)でレコーディングされています。 4曲でプレイしているロジャー・ホーキンスのドラミングは目立つようなフィルインはありませんが、カリプソ、あるいは、ニューオリンズのセカンドライン、など巧みに歌に寄り添っています。ここでは、キーボード担当のバリー・ベケット(Barry Beckett )の活躍が目立っています。
でも、極め付けはやはり大ヒットした”Kodachrome”(邦題;僕のコダクローム)での、ダブル・トラックに入れたドラミングでしょう。 左右のトラックから聴こえて来るドラミング、いわゆるポリリズムのような効果があり、この曲に大きな息吹を与えていると思います。
□ ”Kodachrome” by  Paul Simon
 
 
 
続いては、ロッド・スチュワート(Rod Stewart)がフェイセス(The Faces)を解散して、ソロ・ヴォーカリストとしての新たな一歩を踏み出した75年リリースの『Atlantic Crossing』の中に収録されたアンセムとも言える大ヒット曲、”Sailing”です。 トム・ダウド(Tom Dowd)にプロデュースを任せて、メンフィス(Hi Records in Memphis)、ロスアンゼルス(Wally Heider, Los Angeles)、マッスル・ショールズなどのスタジオで適材適所のセッション・ミュージシャンを招集してレコーディングしています。 この曲はカヴァーであり、オリジナルは72年にサザーランド・ブラザーズ(the Sutherland Brothers)によりリリースされています。
□ ”Sailing” by  Rod Stewart
 
 
 
オーソドックスなロックンロールの8ビートをこなして、これぞザ・スワンパーズという底力を見せつけた楽曲が、ボブ・シーガー&シルヴァー・バレット・バンド(Bob Seger with the Silver Bullet Band)によるアルバム、78年リリースの『Stranger in Town』です。9曲中5曲が自身のツアーバンドとのレコーディングではなくて、ザ・スワンパーズとのものでした。 今思うと、この泥臭い粘っこさを出すためにマッスル・ショールズを選んだのでしょうね、その成果としてこの”Old Time Rock and Roll”は代名詞的な楽曲になりました。
□ ”Old Time Rock and Roll” by  Bob Seger
 
 
 
最後に紹介するのは、我が敬愛するエリック・クラプトン(Eric Clapton)の83年リリースの『Money and Cigarettes』です。 それまでのバックバンドであったタルサ・トップス(The Tulsa Tops)に別れを告げて、新規一転オール・ブリティッシュのバンドで制作した81年リリースの『Another Ticket』が期待した売行きには程遠く、アルバート・リー(Albert Lee)以外を一新したメンバーでレコ―ディングしたアルバムです。 ドラムスにはロジャー・ホーキンス、そして、ベースはドナルド・ダック・ダン(Donald "Duck" Dunn)、そしてギター職人とも言えるライ・クーダー(Ry Cooder)も参加しています。 ドン・ウィリアムス()に心酔していたカントリー寄りの路線から大きく方向転換するターニング・ポイントとなったアルバムです。 内容的には、これと言った楽曲がある訳ではありませんが、何にでも柔軟に対応できるドラミングの引き出しの多さと、アルバート・リーのギターは光っていると思います。
 
□ ”The Shape You're In” by  Eric Clapton
 
 知る人ぞ知るマッスル・ショールズのハウス・バンドマッスル・ショールズ・リズム・セクションthe Muscle Shoals Rhythm Section )、通称はザ・スワンパーズThe Swampers)を象徴するドラマー、ロジャー・ホーキンスRoger Hawkins)が亡くなりました。
 
報道によるとロジャー・ホーキンスは、近年、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含むいくつかの健康問題を抱えていたようで、75歳でした。
 
マッスル・ショールズ・ミュージック・ファンデーションは声明で、「ザ・スワンパーズのドラマー、ロジャー・ホーキンスが今日の午後、シェフィールドの自宅で亡くなり、私たちの心は打ち砕かれています。ジェリー・ウェクスラーは、ロジャーを“史上最高のドラマー”と呼んだ。ロジャーは、家族、友人、そして仲間のミュージシャンを愛する、親切で寛大な人でした。」と伝えています。
 
ホーキンスは、アリーサ・フランクリン(Aretha Franklin)の”Respect””Chain of Fools”、パーシー・スレッジ(Percy Sledge)の”When a Man Loves a Woman”、ウィルソン・ピケット(Wilson Pickett)の”Mustang Sally”、”Hey Jude”、ザ・ステイプル・シンガーズ(Staple Singers)の”I'll Take You There”、ポール・サイモン(Paul Simon)の”Kodachrome”、ボブ・シーガー(Bob Seger)の”Old Time Rock & Roll”などの有名なヒット曲のバックで演奏しました。もちろん、これらはほんの一部でしかありませんが。
 
ザ・スワンパーズ()と呼ばれる最強メンバーであった4名、ギターのジミー・ジョンソン(Jimmy Johnson)、キーボードのバリー・ベケット(Barry Beckett)、そしてリズム・セクションを組んでいたベースのデヴィッド・フッド(David Hood )で、多くのヒット曲のバックで彼らでしか出せないサウンドを産み出してきました。 残念ながら、存命なのはデヴィッド・フッド一人となってしまいました。
 
 
アメリカ南部のルーツ・ミュージックから生み出される泥臭いグルーブは多くのミュージシャンを虜にしました。 ローリングストーン誌が選ぶ【史上最も偉大な100人のドラマー】では第31位に入っています。
 
 
1961年にリック・ホール(Rick Hall)というプロデューサーがアメリカ南部アラバマ州の小さな町、マッスル・ショールズにフェイム・スタジオ( FAME Studios in Muscle Shoals)を作りました。 ロジャー・ホーキンスはこのフェイム・スタジオのセッション・ドラマーとして活躍します。
腕ききの白人ミュージシャンで固められたフェイムのミュージシャン達は、黒人ボーカリストのバック・バンドとして数多くのソウルやR&Bのヒット曲のレコーディングで活躍しました。
 
しかしながら、スワンパーズと呼ばれていたロジャー・ホーキンスを含むミュージシャン達は、69年にリック・ホールと袂をわかち独立して、”マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオ”を設立します。 それ以降、ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)、ジミー・クリフ(Jimmy Cliff)、ボブ・デュラン(Bob Dylan)、ロッド・スチュワート(Rod Stewart)、ポール・サイモン(Paul Simon)など、世界中から様々なジャンルのミュージシャンが数多く訪れ、レコーディングを行ってきました。
 
アメリカ南部のルーツミュージックから出て来る、粘りのある分厚く泥臭いグルーブが特徴です。
ドラミング自体はシンプルなのですが、正確、且つ、ルーズであるその絶妙なプレイは真似できるものではありません。
多くのミュージシャン達に絶賛されたマッスル・ショールズ・サウンドは、ボトムスを支えていたロジャー・ホーキンスのドラムあってのものだと言えます。サザン・ソウルを始め、音楽史に与えた彼の影響はかなり大きなものだったと言えるでしょう。
 
 
 
余りにも多くの曲に参加しているので、私の頭にぱっと浮かぶ曲を挙げてみたいと思います。
 
最初は、何といってもクィーン・オブ・ソウル、アリーサ・フランクリン(Aretha Franklin)の数々の名曲の中から一つ、70年リリースの『This Girl's in Love with You』の中にあるカヴァー曲です。 スワンパーズの4人が揃って全員参加しているアルバムです。
ビートルズの曲なのにそう聴こえないアレンジ、流石はアリーサであはないでしょうか。
□ ”Eleanor Rigby” by  Aretha Franklin ;

 

 

 
 
 
続いては、ブルースからサザーン・ソウル、そして、ブルー・アイド・ソウル路線へと大成功を収めたボズ・スキャッグス(Boz Scaggs)が、マッスル・ショールズ詣でをしていた、まだ試行錯誤を重ねていた時代のアルバム、72年リリースの5枚目のアルバム『My Time』からのシングル・カット曲です。 4年後の大ヒットアルバム、『Silk Degrees』を予兆させる良い曲です。 歌伴での巧みさはスタジオでの豊富な経験あってのことではないでしょうか。ここでは、更にピート・カー(Pete Carr)まで参加しています!
 
□ ”Dinah Flo” by  Boz Scaggs ;

 

 

 
そして、最初に聴いた時は全くピンと来ず、リズム・セクションにロジャー・ホーキンスとデヴィッド・フッド(David Hood)を置く意味が分かりませんでした。 スティーヴ・ウィンウッド(Steve Winwood)にとって、どうしても組みたかった永遠の憧れであることは分かりました。 しかしながら、ライヴでの今で言うジャム・バンドのようなフリー・フォームな演奏の変幻自在さに圧倒されました。 当時はこの変形ジャケットの連作となった、『The Low Spark of High Heeled Boys』、『Shoot Out at the Fantasy Factory』、共に即買いしていました。 サウンド的には、73年リリースの『Shoot Out at the Fantasy Factory』の粘っこいファンキーな方向に振れていた方がお気に入りでしたね。 特にこの後にリリースされた、2枚組のライヴであった73年リリースの『On the Road』は愛聴盤になりました、何といってトゥィン・ドラムスですから、ジム・キャパルディ(Jim Capaldi)とロジャーとの、1曲だけですけどね。
 
□ ”Shoot Out at the Fantasy Factory” by  Traffic ;

 

 

 
 
そして、当時はピンとはこなっかったポール・サイモン(Paul Simon)の73年リリースのグラミー賞『There Goes Rhymin' Simon』(邦題;『ひとりごと』)は全10曲中半分がマッスル・ショールズ(Muscle Shoals Sound Studio)でレコーディングされています。 4曲でプレイしているロジャー・ホーキンスのドラミングは目立つようなフィルインはありませんが、カリプソ、あるいは、ニューオリンズのセカンドライン、など巧みに歌に寄り添っています。ここでは、キーボード担当のバリー・ベケット(Barry Beckett )の活躍が目立っています。
でも、極め付けはやはり大ヒットした”Kodachrome”(邦題;僕のコダクローム)での、ダブル・トラックに入れたドラミングでしょう。 左右のトラックから聴こえて来るドラミング、いわゆるポリリズムのような効果があり、この曲に大きな息吹を与えていると思います。
□ ”Kodachrome” by  Paul Simon

 

 

 
 
続いては、ロッド・スチュワート(Rod Stewart)がフェイセス(The Faces)を解散して、ソロ・ヴォーカリストとしての新たな一歩を踏み出した75年リリースの『Atlantic Crossing』の中に収録されたアンセムとも言える大ヒット曲、”Sailing”です。 トム・ダウド(Tom Dowd)にプロデュースを任せて、メンフィス(Hi Records in Memphis)、ロスアンゼルス(Wally Heider, Los Angeles)、マッスル・ショールズなどのスタジオで適材適所のセッション・ミュージシャンを招集してレコーディングしています。 この曲はカヴァーであり、オリジナルは72年にサザーランド・ブラザーズ(the Sutherland Brothers)によりリリースされています。
□ ”Sailing” by  Rod Stewart

 

 

 
 
オーソドックスなロックンロールの8ビートをこなして、これぞザ・スワンパーズという底力を見せつけた楽曲が、ボブ・シーガー&シルヴァー・バレット・バンド(Bob Seger with the Silver Bullet Band)によるアルバム、78年リリースの『Stranger in Town』です。9曲中5曲が自身のツアーバンドとのレコーディングではなくて、ザ・スワンパーズとのものでした。 今思うと、この泥臭い粘っこさを出すためにマッスル・ショールズを選んだのでしょうね、その成果としてこの”Old Time Rock and Roll”は代名詞的な楽曲になりました。
□ ”Old Time Rock and Roll” by  Bob Seger

 

 

 
 
最後に紹介するのは、我が敬愛するエリック・クラプトン(Eric Clapton)の83年リリースの『Money and Cigarettes』です。 それまでのバックバンドであったタルサ・トップス(The Tulsa Tops)に別れを告げて、新規一転、オール・ブリティッシュのバンドで制作した81年リリースの『Another Ticket』が期待した売行きには程遠く、アルバート・リー(Albert Lee)以外を一新したメンバーでレコ―ディングしたアルバムです。 ドラムスにはロジャー・ホーキンス、そして、ベースはドナルド・ダック・ダン(Donald "Duck" Dunn)、そしてギター職人とも言えるライ・クーダー(Ry Cooder)も参加しています。 ドン・ウィリアムス(Don Williams)に心酔していたカントリー寄りの路線から大きく方向転換するターニング・ポイントとなったアルバムです。 内容的には、これと言った楽曲がある訳ではありませんが、何にでも柔軟に対応できるドラミングの引き出しの多さと、アルバート・リーのギターは光っていると思います。
 
□ ”The Shape You're In” by  Eric Clapton

 

 

 
 
 
 
 どうか安らかに、そして、天国で待っているザ・スワンパーズの連中と楽しいセッションを繰りひろげてください。
   R.I.P.  Roger Hawkins