乳房再建と豊胸 | 強いことは優しいこと。

強いことは優しいこと。

2017年34歳で乳がんになった私の思うこと。
徒然なるままに。
日々変わるであろう私の気持ちと、変わらないで欲しい普通の毎日を。

乳房を全摘すると決めた時、長年付き合ったこの胸とおさらばしてNEWおっぱいになるなら
大きくしたい!

この願いは笑い事とか冗談じゃなくて、全摘すると決めたんだからその位のワガママ許されてもイイじゃん!!
と大真面目に思った事だ。

実際にそういう方もいるとネットでは沢山の事例があったから、私も出来ると思ってた。

初めての形成外科の受診時に、形成の主治医に相談した私のささやかなこの願いはあっけなく却下された。

理由は整容性を保てるとは限らないから。
私の主治医はやらないとのこと。

私は元に戻ると思って言った訳ではない。
それくらいの希望くらい持てなければ、
やってられなかったからだけだったのに。

病院から帰って悔しくて泣いた。
主人は私の胸があろうが無かろうが好きだと言う。

嬉しいけどそんな事じゃない。
胸を失うってそんな問題じゃないの。
好きとか嫌いとかじゃない。
いやなの!

少しでも理想の形に近づけたいだけで。
エキスパンダーを入れるから喪失感が少ないとか、
服を着てたら分からないとか。
そんな事よりもっと別の次元の話なのに。

まぁはっきり言えばムカついて、
自信無いだけじゃないの?
って心で悪態ついて。

でも先生はきっと理想を追い求め過ぎる患者さんを沢山見てきて、
そのギャップに苦しむ姿を知ってるから最低限の再建で綺麗に戻すと言うことを提案してくれたんだと自分を納得させた。

病院を変えることだってできたけど、それをしなかったのは
形成の主治医もやっぱり真摯に私に向き合ってくれたからだと思えたから。

術後すぐ、二人の主治医から家族に伝えられた話の中で
豊胸を望んでいたけれど、実際は皮膚のかなり近くまで癌が広がっていて皮膚近くまで摘出したから皮膚が薄くなっている。
豊胸して大きなインプラントを入れると破れる恐れがあると言われたらしい。

乳腺の先生は私に痩せ型だから仕方ないんだよって教えてくれた。
普通の人より皮膚の下の脂肪が少ないから、ガンに近いのが皮膚なんだと。

今は納得してる。
でもずっと納得してる訳ではない。

いつかもっと医学が進んで、豊胸が可能になったら絶対ボインにしてやる。

ボインまではいかなくても少しくらいそんな希望を抱いたってワガママではないよね。