日本画家、梅原幸雄氏の
『パクリ騒動』の
地裁の裁定が出ました。
梅原幸雄作「歌舞の菩薩」(第78回春の院展)
國司華子氏「発・表・会」
(出典:「第57回院展全作品集23」)
この件に関して
自分が纏めた記事がコレです。
この記事に
こうコメントが付きました。
それで。判決でましたけど。どうコメントされるのかな?
サンフランより
コメント欄に返事を書くには
スペース的に
説明不足になりそうでしたので
続編として少し書きます。
判決は
梅原氏は処分を不服として、
23年6月、日本美術院に損害賠償を求めて東京地裁に提訴。
4月23日、東京地裁は、処分が「違法かつ無効」であり、
不法行為を構成するとして、
日本美術院に220万円の賠償を命じる判決を出した。
〈他人の作品を基にしなかったにもかかわらず
結果的に同作品に類似する作品を制作したこと自体は、
法令や被告定款に何ら違反するとは解されないところ、
それにもかかわらず、本件各措置のうち本件解任提案は
理事の地位の喪失という
重大な影響を及ぼす可能性のあるものであり、
また、本件出品停止は、自由な表現活動の一定期間の制約という
重大な不利益を与えるものである〉
この通り、「偶然似ているだけで処分するのはおかしい」との
判断が下されたのである。
地裁の判決でしたので
高裁、最高裁まで行くのかどうかは
不明ですが
この裁判は心証裁判で
どちらに転ぶかは
裁判官の裁量の範疇に有ります。
どっちが正しいとか正しくないとかの
裁判では無いんです。
どっちに転んでも
不思議では有りませんから。
最も難しかったのが
実は日本美術院の立ち位置だと
言う事を
判っている人は
どれだけいるでしょうか?
日本美術院としては
國司華子氏の指摘を
どう判断するのか
それが最大の問題でした。
前回の記事で
梅原幸雄氏の処分内容は
理事解任相当と
1年間日本美術院が主催する展覧会への
制作品の出品停止処分が決定
その理由
梅原氏本人は明瞭に否定されているものの、
当院としては、
結果的に他人の作品に類似していると
判断したことを理由とする
日本美術院は
包括的な文言を使って
判断理由としています。
これが日本美術院の判断でした。
この類似性に関して
國司華子氏の指摘を
日本美術院は優先させました。
ではこの時
梅原幸雄氏のただ似てるだけ、と言うのを
日本美術院が採用していたら
どうなっていたでしょうか。
國司華子氏が日本美術院に
パクリの指摘をもみ消されたとして
マスコミにリークしたとしたら
どうなっていたでしょう。
現代は
コンプライアンスに
もの凄くウルさい時代です。
そしてマスコミは
弱い側を後押しし
強者と思われる側を
めちゃくちゃ叩いて来ます。
日本美術院の闇
パクリの指摘をもみ消した人達。
なんてタイトルで
日本美術院は
コンプライアンスが成っていない、として
マスコミはこの問題を
取り上げたのかも知れません。
それにつられて
他のマスコミも大々的に
報じたのかも知れません。
もしかしたら
社会問題にまで
発展したのかも知れません。
つまりこの問題と言うのは
右を選んでも
左を選んでも
日本美術院にとっては
正解の無い判断だと言う事です。
本来ならこの問題は
もの凄くシンプルで
國司華子氏の持った疑念を
どう解消するか
それだけで解決出来る
問題でした。
でも結果として
裁判官が見聞きして得た
心証によってのみ
判断が下される事案に
成ってしまいました。
前回の総括として
自分は
似ているとされた
決定的な判断事由は
賞を取った作品で有る事。
審査に加わっていたと言う事実。
絶対に見ている。
これが決め手でしょう。
この一点を以てして
理事会としては
この結論は止む無し
と言った所でしょうか。
そう纏めました。
これが団体として
実は最小限の被害で済む
判断からです。
本来なら穏便に済ませたい
問題なのですが
そうも行かない事情が
有ったのかも知れません。
どう判断するのが
正解だったのか?
それは現在でも
個々で異なる心証を持つ
事案である事には
間違いないでしょう。
ただ少なくとも
コンプライアンスの問題として
マスコミに取り上げられる事は
有りませんでした。
今後
裁判が続くかどうかは
不明ですが
日本と言う国の社会構造は
波風を立てた人に
厳しい風土ですので
梅原幸雄氏の復権への道程は
かなり厳しいものである事に
間違いは有りません。
でもマスコミは多分
その事を手助けはしないでしょう。
裁判が終結したら
その話題は終わった事として
去って行くのが
マスコミですから。
こんな境遇に
置かれた人で
自力で復権出来た人を
自分は一人しか知りません。
加藤唐九郎という
陶芸家です。
世間が認める
唯一無二の陶芸家でも
有りました。
最後は人気と実力が
ものを言うのが
この世界でもあります。


