福島出身の作家・佐藤巖太郎さんは、会津とか伊達家とかが題材の時代小説を書いてらっしゃるから、新作が楽しみなんですよね〜
今回の題材は片倉小十郎景綱ですよーキャー
そういえば、独眼竜政宗を見るのを途中で止めちゃってたな・・・なんだか最初の頃が思いのほか、女どものイビリシーンが多かったので嫌になっちゃったんだよなあ。義姫さまがキッツかったし、三春から嫁入りしてきた愛姫のお付きの女たちがワガママで、喜多がいびられて苦労していたのでね。
そんな中でも、喜多と小十郎の姉弟がいつも固い絆でガッチリ主君を助けていて好きだったのだ。
というわけで、読みました、『控えよ小十郎』。
目線は常に片倉小十郎。
武勇よりは知略にて政宗を支える重臣という描き方をされていました。相手の心を読み、時に演技を交えてこちらの思惑に嵌める、ピンと空気が張り詰めた交渉ごとのドキドキシーンが多い。
おお・・・
片倉小十郎やっぱりカッコイイじゃないですか〜〜
秀吉の天下統一前の奥羽地方は、あっちが平定されればこっちが攻められるという、こちゃこちゃ面倒くさい状況です。確かに奥羽から戦乱を無くして平和にしようと思ったら、強大な力を持つ大名が独占してしまうのが良さそうだけども
惜しかったですね。政宗が世に出てくるのが遅すぎました。会津の芦名を滅ぼして、やっと・・・!と言ったところで秀吉が出てきてもぎ取って行ったからな。
政宗は大将自ら前線に出て戦ったりして、あぶないあぶないあぶない!ヒヤヒヤするんですけど、武運に恵まれているし強いんだな。そういう戦い方だと、味方の士気が爆上がりする。
政宗が秀吉に会津を取り上げられてからが、不遇の時代になります。会津にやって来た蒲生氏郷とバチバチになっても然るべきかと。
蒲生氏郷は会津若松では顕彰されてますけど、実はわたしはあんまり好きじゃないんだな・・・なんとなく、上方から送り込まれてきた秀吉の手先みたいな感じがしてね。蒲生氏郷も、こんな雪深い北の奥地に来るの嫌だったんじゃないかね??
案の定、政宗は蒲生氏郷と一悶着やらかします。
謀反の疑いを氏郷から秀吉にチクられたところ、小十郎が氏郷のもとに乗り込んで行って疑いを晴らす。
(まあ、もしかすると本当に謀反を企てていたのかもしれないが?外から見ると、伊達は怪しすぎるんだわ)
そう・・・
秀吉にがんじがらめにされて、せっかくの奥羽平定の野望が潰されて、、と伊達サイドから考えると悔しいことこの上ないのですが、「これだけされてもまだ諦めんのか」とびっくりする。政宗が危険人物すぎて、「いい加減に大人しくしろ」とか思っちゃうんだな。
それを強力に支えているのが片倉小十郎というわけで。
秀吉が小十郎のことを引き抜こうとしても、全然なびかないし。(ここは名シーンですね)
秀吉の死後、やっと回ってきた最大のチャンス!
ここで立ちはだかるのは最後の強敵、上杉なのですが・・・
スミマセン
もう物語のこのへんからは、わたしの心が完全に上杉推しになっちまったよ。
だって上杉景勝はなんもしてないじゃないかよ〜〜難クセつけて来たのは徳川の方だろうよ?
この状況に大喜びしている政宗、憎ったらしいな
あれれ・・・片倉小十郎推しのはずが・・・
総括してみると、苦しい時も勢いある時も政宗を支え続けた忠臣・片倉小十郎がきちんと描かれていたことは確かなのですが。特にものすごく際立った人物像とは言えなかった気がします。
伊達は敵方として見た方がトリッキーで面白いかもな!
※個人の感想です
〜おまけ〜
山形・最上義光像です。
微妙なアングルになってしまった。
長谷堂城。
これに登る途中でギブアップしてしまったので、いつかリベンジせねばと思います。