ゆうずどの結末 | あだちたろうのパラノイアな本棚

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読書感想文、映画感想、日々のつぶやきなどなど。ジャンルにこだわりはありませんが、何故かスリルショックサスペンスが多め。

春分の日ですね。

 

春を感じる瞬間は?

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春を感じる瞬間は?
→会津彼岸獅子ですねー。
 
今年も見にいく予定だったけど、娘のお見舞いのため行けなくなったな。また来年ですな。
しかし、今日の天気は雪マークついてたけど?!
 
 

さて、本の話。

 

 

怖かったぁ・・・魂

 

ほんとに怖かった。そして面白かった!終始、ハラハラしっぱなしでした。

 

「ゆうずど」っていうのは、本です。伝説の。

だいぶ昔から存在しているらしい。

が、どこを探したら見つかるかは謎。

刊行は角川ホラー文庫。

その本を少しでも読むと、その人は呪われてしまう。捨てても捨てても、この本は持ち主の元に舞い戻ってきて、まとわりつかれる。

本には黒い栞が挟んであり、何もしなくても栞が挟まれるページが進んでいく。栞が最後まで行くと、呪われた持ち主は死ぬ。

 

本を読んで呪われてしまうと、呪いを解く方法はない。

 

が、世の中には本を読んでも死なない人間が存在する。

何故?

その人が呪いを解く方法を知っているのか?

 

 

この本を巡っての連作短編集。

 

「呪いの本」という存在は、正直そんなに斬新なものではないと思ったのですが、話の構成がとても素晴らしい。

登場する人々は、大学生、恐怖系YouTuber、いじめを受ける小学生男子、父と不仲の息子とか。

 

 よせばいいのに心霊スポットに行ったり、わざと呪いにかかる行為をして再生回数を稼ぐYouTuberとか、学校に行けなくなってSNSに没頭する引きこもりの人とかの現代的なお話もあれば、まるで怪談「牡丹灯籠」のような古典的なお話もあり。

 

特にいじめを受ける小学生男子のお話は、読んでいて苦しかった。

 

翔太と陽斗はカードゲームに没頭する、地味で目立たない小学生です。この二人は、蓑原というボス男子とその一味に毎日いじめられています。

翔太はどうしても親にいじめのことを打ち明けられない。何故なら、すでに中学生の姉がいじめを受けて不登校になっているから。自分までそんなことになったら、家庭崩壊しちゃうから。

 

悩む二人は、呪いの本「ゆうずど」のことを耳にします。この本を手に入れて、蓑原を呪い殺してやろうと思い立つのですが、どこを探しても本は見つからない。学校の図書館にひっそりとあるという噂だが?

 

↑このお話、読者が「そうなったらいいのにな」という風には展開しないんですよ。むしろ、ストーリーは最悪の状態に突き進んでいきます。

衝撃のラスト。そして一度ひっくり返して判明する、驚きの真相。

 

いやあドキドキだったなあ!

 

この「ゆうずど」という本、もしかして今わたしが読んでいるこれ自体がそうなのでは?と匂わせる記述があり、ヤバ・・・そうだったらどうしよう。

読者を震撼させる描写、ちょっとやめてよ〜〜ドクロ

どうしよう・・・黒い栞とか出てきたら。叫び叫び叫び

 

 

〜おまけ〜

 

不思議なお土産・武将カルパス。

米沢は伊達も上杉も自分とこの偉人にしている。